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ノキア、次世代のデータセンターネットワークに向けた新しいOSとツールを発表
2020年7月10日 14:03
ノキアは9日、最新のネットワークオペレーティングシステム(NOS)と宣言型のインテントベースの自動化および運用ツールキットを発表した。
ノキアでは、これらの技術により、すべてのクラウド開発者がデータセンターのネットワークを改良し、5Gおよびインダストリー4.0によって増大するビジネス需要に対応するために、大規模なデータセンターのネットワークファブリックを迅速に設計、導入、適応、および自動化できるようにすると説明。また、Appleがこの技術をいち早く採用し、自社のデータセンターのクラウド事業にソリューションを導入しているという。
新しいNOSとなる「Nokia Service Router Linux(SR Linux)」は、ノキアのルーターOS「Nokia Service Router OS(SROS)」を活用したインターネットプロトコルスイートをベースに構築されている。SROSは、実証済みの拡張性、耐障害性、相互運用性を備えた強固な基盤で、IPネットワークおよびインターネットで100万を超えるルーターに導入されている。
Nokia SR Linuxは、ハードウェアに依存せず標準的なLinux上で動作し、モデル主導型の管理や、きめ細かなテレメトリのストリーミング、gRPCやプロトコルバッファなどの最新のインターフェイスを備えた基盤となるアーキテクチャを実装する。すべてのアプリケーションの可視性を高め、より細かな制御を可能にする、より簡単なプログラミング機能を提供する。
ノキアでは、Nokia SR Linuxは最新のマイクロサービスベースのNOSとして、本格的なアーキテクチャの第一歩となると説明。また、SR Linux NDK(NetOps開発キット)は、完全で豊富なプログラミング機能を備え、アプリケーションはgRPC(遠隔手続き呼び出し)やプロトコルバッファのような最新のツールを使って簡単に統合できるとしている。
Nokia Fabric Service Platform(FSP)は、宣言型のインテントベースの自動化および運用ツールキット。SR Linuxおよびマルチベンダーデータセンターインフラストラクチャ向けに、スケーラブルなネットワーク運用を実現する。Nokia FSPは既存の運用システムと容易に統合が可能。ネットワーク設計、テスト、およびトラブルシューティングに使用できるリアルタイムファブリックシミュレーション用の、独自のデジタルサンドボックスを提供する。
Nokia FSPは、クラウド開発者がネットワークのインテントベースとポリシーベースの運用を実装するために必要な、一連のツールを提供。ノード中心の管理システムを超え、強力なネットワークレベルの構成でデータセンターネットワーク全体を構築、展開、および監視するように設計されている。
また、検証やトラブルシューティングのための、リアルタイムで正確な状態の仮想空間上のデジタルツインのように、最大規模のクラウド開発者にしか利用できなかった技術が含まれると説明。この統合ソリューションにより、オープン性、柔軟性、堅牢性、および自動化を提供し、データセンターおよびクラウド環境の拡張、適応、および運用を容易にするとしている。
ノキアのデータセンタースイッチングポートフォリオには、Nokia 7250相互接続ルーター(IXR)、Nokia 7220 IXR-Hシリーズ、Nokia 7220 IXR-Dシリーズプラットフォームが含まれ、IPルーティング、レイヤ2スイッチング、QoS、スケーラブルなテレメトリ、セキュリティ、モデル主導型の管理など、堅牢で包括的な一連の機能を提供する。
各製品の提供時期は、Nokia SR Linuxと、Nokia 7250 IXR/7220 IXR-Dシリーズはすでに入手が可能。Nokia FSPとNokia 7220 IXR-Hシリーズは2020年第4四半期に入手可能予定としている。