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カスペルスキー、組込機器向けセキュリティソフト新版 ネットワーク攻撃防御機能などを搭載

 株式会社カスペルスキーは21日、Windowsベースの組み込み機器向けセキュリティソフトウェア「Kaspersky Embedded Systems Security」において、新版「同 バージョン3.0」の英語版を提供開始すると発表した。

 Kaspersky Embedded Systems Securityは、Windowsベースの組み込み機器向けに提供されるセキュリティソフトウェア。Windows 10 IoTやWindows EmbeddedなどのOSをサポートしており、主にPOS、ATMや医療機器などでの利用を想定している。

 機能としては、最新の脅威情報を収集している「カスペルスキー セキュリティネットワーク(KSN)」とも連携可能なリアルタイム保護や、オンデマンドスキャン、ランサムウェア対策にも有効な脆弱性攻撃ブロック、接続可能なUSBメモリなどを制限するデバイスコントロールなどを搭載する。

 また、アプリケーション起動コントロール機能を用いたホワイトリスト方式のセキュリティ運用に対応しており、インターネットへの接続制限やネットワーク帯域が狭いといった理由によってウイルス定義データベースの更新が困難な環境や、対象となる機器のハードウェアリソースが乏しくマルウェア対策機能を利用しづらい、といった場合でも、機器のセキュリティ保護を行えるようにしている。

 今回はこのアプリケーション起動コントロール機能の仕様が変更され、Kaspersky Embedded Systems Security自体のライセンス有効期限が終了した場合でも継続して動作し、許可していないプロセスが起動した場合にブロックできるようになった。

アプリケーション起動コントロールの設定画面

 また、バッファーオーバーランやポートスキャン、DoS攻撃などのネットワーク攻撃を検知し、攻撃元からのアクセスを遮断するネットワーク攻撃防御機能を新たに搭載した。

 このほか、管理ツール「Kaspersky Security Center」において、Web管理コンソールでの管理に対応するための管理プラグインが提供された。これにより、対象デバイスのセキュリティ設定や状況について、管理者がWebブラウザ上での一元管理を行えるようになる。

 新規購入時のライセンス価格は、1ライセンスあたり年間1万430円(税別)から。最小10ライセンスから購入できる。なお、有効なライセンスを保有する既存ユーザーは、無償で新版を利用可能とのこと。