2020年のクライアント仮想化導入率は27.7％、前年より3.5ポイント上昇

　IDC Japan株式会社は6日、国内クライアント仮想化市場の動向に関して、ユーザー調査を分析した結果を発表した。なお本調査は、クライアント仮想化導入済み企業（550名）、および導入予定および導入検討中の企業（550名）の経営層、IT管理者、エンドユーザーなどを対象に行われている。

　この調査では、2020年のクライアント仮想化導入率は27.7％となり、前年と比較して3.5ポイント上昇した。産業分野別を見ても、建設／土木を除く全業種で増加しており、特に金融の導入率は52.3％と、前年より10ポイント以上増加し、他業種を大きく上回っているという。

　また、次世代のテクノロジーに対する関心度は、回答率の高い順に「ネットワーク仮想化：SD-WAN」「ストレージ仮想化」「音声による電話会議システムとの連動によるVDI配信」「Windows Virtual Desktop」「Zoom、Skype for BusinessなどコラボレーションツールとVDIの連携」となった。

　IDC Japanでは、高度化するエンドポイント環境において「ネットワーク」「ストレージ」「音声」「クラウド」「会議システム」はいずれも重要な要因であり、2020年は、これらのテクノロジーが大手企業において徐々に浸透していくと予測している。

　また今回の調査では、クライアント仮想化導入済み、および導入候補の企業に対して、テレワークの実施状況についても調査・分析した。それによると、テレワークの実施率は約8割に達し、クライアント仮想化をテレワークに活用していることが考えられるとのことだ。