ニュース

IIJグローバル、米Morro Dataのクラウド型ファイルサーバーを販売

 株式会社IIJグローバルソリューションズ(以下、IIJグローバル)は5日、米Morro Dataのファイルストレージソリューション「Morro CloudNAS」を、4月中旬より日本国内で販売すると発表した。

 Morro CloudNASは、NASの高速性やクラウドストレージの安全性と拡張性を兼ね備えたファイル共有ソリューション。

 顧客は自社のネットワーク内に分散した複数サイトのPC上に「CacheDrive」というキャッシュ機能を持つゲートウェイ(ソフトウェア)を置くことで、Amazon S3などのクラウドストレージをそれぞれのサイトで同一のファイルサーバーとして利用できる。

 クライアントPCからはCacheDriveを介して、ファイルの読み、書き、上書き保存、直接編集が可能。ファイルは常にCacheDriveに保存されるため、オンプレミスで使用していたファイルサーバーと同様に利用できる。

 CacheDriveは一般的なPC上で動作するため、特別なハードウェアを必要とせず、500ユーザー以下を対象とした中小規模のファイル共有システムを安価に構築できる。ストレージの利用容量は、月額または年額での従量課金で、使用した分だけを支払うため、初期導入時に将来を見越した投資を行う必要がない。

 複数拠点でのファイル共有も可能で、たとえば建築の設計や施工時に用いるBIM(Building Information Modeling)には、複数の設計者がファイルに同時アクセスし、並行して編集作業を行うコラボレーション機能があるが、CacheDriveを複数拠点に設置し、あたかも一つのファイルサーバーとして利用することによって、国内外にある拠点間でのコラボレーションを実現できる。

 CacheDriveに保存したファイルはすべてクラウドストレージにコピーを保存し、データを安全に保護する。また、Morro CloudNASにはファイルのバージョニング管理機能があり、誤って上書き保存した場合や、ランサムウェアによる攻撃を受けた場合などでも、以前のバージョンからファイルを復元できる。さらに、クラウドストレージに保存されたファイルをOneDriveやDropboxなどのオンラインストレージにコピーする機能を備え、二重、三重のデータ保護対策も可能となる。

 IIJグローバルでは、Morro Dataの販売代理店であるGDEPソリューションズ株式会社とのライセンス販売契約に基づき、ソリューションを提供する。

 参考価格は、CacheDriveローカルキャッシュが10TBまでの場合の初期費用が20万円から。Morro CloudNAS+クラウドストレージ(1TB)+保守サポートの場合の月額費用が4万円から。

Morro CloudNASのサービス提供イメージ