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ユーザーやサービス視点でのリアルタイム監視を実現、NSSOLがSaaS型APM「Instana」を販売
自社のアプリケーション開発環境にも適用へ
2019年12月25日 11:51
日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は25日、米Instanaのアプリケーションパフォーマンス監視(APM)ソリューション「Instana」を販売開始すると発表した。
Instanaは、リアルタイムでアプリケーションのパフォーマンス監視を行えるクラウドサービス。従来のシステムモニタリング製品のように、リソースの状態を監視するのではなく、ユーザー、あるいはユーザーが利用しているサービス単位で、一貫したトランザクションの状態、障害のユーザーへの影響度合いをリアルタイムで監視できるという。
こうした仕組みにより、従来の同カテゴリの製品では難しかった、複雑なクラウドネイティブアーキテクチャにおいても、サービス視点でのアプリケーションとインフラの統合監視をリアルタイムで実行し、システム全体の可観測性を担保しており、ビジネスの結果に直結したシステム内のコンテキストを分析できるため、デジタルトランスフォーメーション(DX)システムに求められる、ビジネス課題への素早い対応を実現するとのこと。
また開発・本番環境を問わず、エージェントをホストに導入するだけで、アプリケーションから仮想マシン、コンテナなどのシステム構成を自動認識し、必要な性能データを秒単位で収集できるようになる点も特徴。基本はSaaSでの提供となることから、ユーザー企業側がサーバーを用意する必要もないとした。
さらに優れたUIにより、マイクロサービス型アプリケーションのような複雑な開発プロジェクトにおいても、アプリケーション開発者がセルフサービスで、性能・品質の問題を容易に発見、解消できるように支援可能。こうした特徴により、分権化された開発組織とプロセスをサポートできるとしている。
このほか、従来の開発時、本番稼働時という区分によらず、CI/CDの実行状況も自動的に監視対象にできるため、システム開発のプロセスを効率化し、開発からリリースまでのサイクルの短縮を実現するとのこと。
なお、問題の自動検出には機械学習を利用しており、レスポンスタイムが減少した場合など、システムの状態が変化した場合、“いつもと違う”トレンドを自動検知可能。異常時に、前後の時系列や関連システムにおいて発生したイベントをひも付けることで、影響範囲を絞り込めるとした。
NSSOLでは、こうした特徴を持つInstanaを、自社の次世代アプリケーション開発環境「Tetralink(テトラリンク)」にて全面的に採用。システム開発基盤の構築時のプロビジョニングとモニタリングを自動化するほか、システム開発時の性能・品質管理の改善を図るとしている。