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NTT東日本、「スマートイノベーションラボ」を札幌市内に開設

 東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)北海道事業部は20日、通信ビルなどの設備を活用した共同実証環境「スマートイノベーションラボ」を札幌市内に開設したと発表した。

 NTT東日本では、AI・IoT技術を保有するパートナー企業や大学などと共同で検証を行うことができる実証環境「スマートイノベーションラボ」を、2018年6月に東京の蔵前に開設し、さまざまなユースケースの開拓と検証に取り組んでいる。

 今回、地域課題の解決に向けて、地方特有のユースケースの開拓を強化するため、東京に次いで2カ所目となるスマートイノベーションラボを札幌市内に開設する。

 スマートイノベーションラボでは、通信検証環境として、NTT東日本が保有する通信ビルやデータセンターなどを活用したエッジ拠点での閉域ネットワークにより、低遅延かつセキュアな通信環境を提供する。また、閉域ネットワーク接続によるパブリッククラウドや、SINETとのセキュアな通信環境を提供する。

 AI・IoT技術検証環境としては、膨大なデータの高速処理が可能なGPUサーバーや、NTTグループのAI関連技術「corevo」の学習高速化技術などのサーバー環境の配備に加え、パートナー企業や大学が共同作業できるスペースである「スマートイノベーションルーム」の設置により、地域特有の機能を実証実験を通じて実装していく。

 今後取り組む実証実験では、国立大学法人北海道大学が、札幌市円山動物園で飼育されている動物の成育状況をカメラで監視し、画像情報のデータ化、動物の生態分析に有用な情報の収集や解析により、異変の早期把握や飼育員の稼動軽減を目指す。

 NTT東日本では、パートナー企業や大学との共同実証を通じて得た知見を元に、地域の通信ビルやデータセンター、閉域ネットワークを活用したセキュアで高信頼なAI・IoTの社会実装を加速させ、社会課題の解決による地域貢献を目指すとしている。

スマートイノベーションラボのイメージ