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NEC、音響定位技術やARを用いた空間演出プラットフォームを提供
アニメの“聖地巡礼”促進などに活用可能
2019年11月21日 13:01
日本電気株式会社(以下、NEC)は21日、独自の音響定位技術やAR(拡張現実)技術を用いた、「空間音響MR(Mixed Reality)」サービスを提供するための空間演出プラットフォームを構築したと発表した。NECでは、同サービス事業を促進するコンソーシアムを本年度中に立ち上げるとともに、プラットフォームの提供を開始する予定としている。
「空間音響MR」は、専用イヤホンやスマートフォンを通じ、観光地や各種施設において、リアルとバーチャルを融合させた空間を演出するサービス。
顔の向きや移動方向に関係なく、音源を空間に仮想的に固定するNECの「音響定位技術」を利用すると、顔の向きを変えても一定の方向から音が聞こえるようにできるため、周囲のモノから実際に語り掛けられているような体験を提供可能という。
また、仮想的なエリアの境界を作るジオフェンス技術を利用し、利用者の位置情報に基づいて音声コンテンツの起動タイミングを制御するとともに、AR映像を組み合わせることで、現実世界の風景とバーチャル空間を融合させた新たな体験を実現するとした。
NECは具体的なサービスの利用例として、アニメやドラマなどのモデルになった地域に導入し、来訪者があたかもその架空の世界にいるような演出をすることによって集客を促進する、といった地域活性化を挙げている。
また、動物園の動物や文化遺産・史跡などを擬人化して人に話しかけさせ、エンターテインメントと情報提供を同時に実現して新たな付加価値を提供する、といった利用法も想定されるとのこと。
なお、NECが今回提供を開始するプラットフォームでは、空間音響MRサービスを提供する上で必要なジオフェンス設定、音響の空間定位、音声・映像コンテンツとのマッピングなどをWeb GUIにて実現。観光地や各種施設・団体などへ空間音響MRサービスを提案する事業パートナーに向けて提供する。
さらに今後は、空間音響MRサービス事業の促進を図るため、現在、事業パートナーである株式会社コアミックス、有限会社ル・スポール、そのほか数社とコンソーシアムを立ち上げ、空間音響MRの認知向上と、事業パートナーの拡大を図るとしている。