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NECプラットフォームズ、遠隔診療を支援するシステムプラットフォームを提供

 NECプラットフォームズ株式会社は、医療・介護関係事業者と在宅患者をつなぐ遠隔診療システムプラットフォームを、9月9日より提供開始すると発表した。遠隔診療(オンライン診療)を行うためのシステムを医療機関へ提供するICTサービス事業者に対して、月額利用モデルにて提供する。

 遠隔診療の実施にあたっては、医療・介護関係事業者側と患者側の環境、管理サーバー、ネットワークを含めた情報セキュリティの確保など、技術的安全管理対策のほか、人的・物理的・組織的な安全管理対策を総合的に実施する必要があり、多くのコストや準備期間を要するという。

 これに対してNECプラットフォームズでは、3省3ガイドラインに準拠する高セキュリティな遠隔診療システム向けプラットフォームとして、専用のプライベートクラウド環境、専用回線、専用端末を、初期導入コストが不要な月額利用モデルで提供。これらの課題を解決し、安心・安全な遠隔診療システムを低コスト、かつ容易に開始できるようにするとのこと。

 セキュリティ面では、NECの顔認証技術により、利用者の「なりすまし」を防止する仕組みを搭載しており、特に医師が利用する端末は、医師の顔画像を出荷時にプリセットすることにより、登録した医師以外は使用できないようにしている。

 また、USBメモリや無線LAN接続などの制限も出荷時にプリセットされ、不正アクセス、ウィルス感染、データ抜き取りを防止可能。高レベルのセキュリティ対策を施したNECデータセンター内に、事業者単位の専用プライベートクラウド環境を構築し、データ暗号化によって内部からの情報流出を防ぐとともに、アクセス制御や統合監視によってデータベースを保護する仕組みを備えている。

 回線についても、一般のモバイルサービス環境とは物理的に切り離された閉域網で通信を行うようになっており、高セキュリティで快適な接続を実現しているとのこど。

 さらに、専用端末、専用回線のデリバリー、システム構築に加え、ハードウェアの運用をサポートするコールセンターや修理を含む保守サービスまでワンストップで対応可能な点も特徴とした。

 なお、このシステムは、一般社団法人がん哲学外来が2019年4月に受付を開始した在宅患者向けオンライン診療システム「リモケア」に先行導入されている。同サービスは、9月から本格的に開始される予定だ。