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2018年の国内ミドルウェア市場規模は5501億円、今後は企業のDXへの取り組みが成長を支える~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は5日、国内ミドルウェア市場の調査に基づく、2018年の実績と2019年~2023年の同市場の予測を発表した。IDC Japanでは、ミドルウェア市場をアプリケーションプラットフォーム、データ管理ソフトウェア、インテグレーション/オーケストレーションソフトウェア市場の3つの中分類市場と、これらの中分類市場に含まれる15の機能別市場に分けて市場規模予測を行っている。

 2018年の国内ミドルウェア市場は、前年比9.8%増と高い成長率を記録し、市場規模は5501億4100万円となった。2018年の国内ミドルウェア市場は前年に引き続き、パブリッククラウドから提供されるPaaSがほぼすべてのソフトウェア分野で好調だったほか、特にデータ管理ソフトウェア分野で官公庁を中心にオンプレミスでの大型案件があり、全体の成長率を引き上げる結果となったという。

 IDC Japanでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進展する中で企業はデータ中心型のアプリケーション開発をより高度に、迅速に行うために、全社横断型のプラットフォーム(DX Platform)を構築するようになると予測。このDX Platformは、データ管理、アプリケーションプラットフォーム、インテグレーションなどのミドルウェアへの大規模な投資につながるとして、国内ミドルウェア市場の2023年までの年間平均成長率は8.1%、2023年の市場規模は8125億7600万円になると予測している。

 IDC Japanソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリストの草地慎太郎氏は、「ITサプライヤーはDXのためのプラットフォームの提案にあたってはシステム面のみならず、制度設計についても適切な提案を行いユーザー企業が投資を有効活用できるように支援する必要がある」と分析している。

国内ミドルウェア市場 2018年の実績と2019年~2023年の予測(出典:IDC Japan)