日本ユニシス、3D/4Dデータに付加情報を含めた深層学習を可能にする空間認識プラットフォームを販売

　日本ユニシス株式会社は24日、3Dデータ処理・深層学習などの技術を1つのライブラリにパッケージングした、空間認識プラットフォーム「BRaVS Library」と「BRaVS Platform」の販売を開始した。また、BRaVS Libraryの導入を検討する顧客向けに、「精度検証サービス」も提供する。

　日本ユニシスでは、深層学習の発達により画像解析の認識精度は飛躍的に高まっているが、3D（画像＋距離）や4D（3D＋時間による変化）の認識、画像以外の情報を含めて総合的に判断するといった領域では、人間の認識・判断能力には及ばず、画像解析の実用化は限定的だったと説明。

　こうした課題に対し、BRaVS LibraryとBRaVS Platformは平面画像だけではなく、3Dデータや4Dデータを扱うことができ、さらに対象物に関する付加情報（「地域」「季節」「時間帯」「気温」「音」など）を含めた深層学習により、総合判断を可能にする。

　4Dデータに加えて、多様な影響因子を加えた複合的なデータ解析が可能になることで、熟練労働者の五感を駆使した高度な判定に近づくことができ、人手に依存している目視業務を大幅に軽減し、労働集約型から知識集約型へのシフトを加速させるとしている。

　BRaVS Libraryは、日本ユニシスグループの独自技術を、深層学習を使った5つの機能（物体認識、物体検出、異常検知、異常動作検知、画像作成）と画像処理ライブラリ・3Dデータ処理ライブラリとしてパッケージングしたもので、月額のソフトウェアライセンス形式で提供する。

　BRaVS Platformは、BRaVS LibraryをMicrosoft Azureをベースとした日本ユニシスのIoT基盤である「IoT ビジネスプラットフォーム」上に実装することで、APIサービスとして画像解析などの機能を提供するもの。サービスは月額サービス形式で提供する。

　精度検証サービスは、顧客が既に持っているデータをもとに、日本ユニシスでBRaVS Libraryを活用して深層学習を行い、その精度を評価し、レポートを最短5営業日で提供する。BRaVS Libraryが提供する深層学習を使った5つの機能が精度検証サービスの対象となる。

　日本ユニシスは、BRaVS LibraryおよびBRaVS Platformの関連ビジネスにおいて、5年後に売上100億円を目指すとしている。