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HOTnet、札幌-東京-沖縄間でのマルチハイパーバイザーによるDRの実証実験を開始
2018年12月6日 06:00
北海道総合通信網株式会社(以下、HOTnet)は5日、企業のシステムに対するディザスターリカバリー(以下、DR)をより安価かつ容易に実現する手法の検討を目的として、札幌-東京-沖縄間でのマルチハイパーバイザーによるDRに関する実証実験を開始すると発表した。
実証実験では、東京(株式会社アット東京)と沖縄(沖縄クロス・ヘッド株式会社)のデータセンターに、事業者のプライマリサイトと見立てた仮想化システムを構築し、それぞれのデータをHOTnetのS.T.E.P札幌データセンター(以下、SDC)に転送。SDCにてプライマリサイトとは異なる仮想環境(ハイパーバイザー)により仮想マシンを起動させる手法を確立する。
また、実証実験ではNutanixのハイパーコンバージドインフラストラクチャ製品を使用し、サーバー、レプリケーション機能およびハイパーバイザーがワンストップで提供されることで、構築、維持および運用にかかる工数を削減し、ディザスターリカバリー環境を構築する。
HOTnetでは、近年の自然災害により、企業は自社のシステムに関する広域災害への対策ニーズがさらに高まっており、広域災害の対策としては遠隔地のデータセンターをバックアップサイトとして稼動する仕組みを構築することなどが考えられるが、構築や維持、運用にかかるコストの観点から導入に至らない状況にあると説明。
こうした状況から、事業者が使用している既存の仮想化環境のDRを容易に実現するため、札幌-東京-沖縄でのマルチハイパーバイザーによるDRに関する実証実験を実施するとしている。
HOTnetでは、実証試験の結果を活用し、HOTnet S.T.E.P 札幌データセンターにおいて、日本全国の事業者がDRをより簡単に利用することができる新たなサービス展開を目指すとしている。