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NEC、AIにより帳票定義不要で文字入力作業を効率化する「NEC AI-OCRサービス」を提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は27日、紙面の文字情報を読み取るOCRにAIを活用し、さまざまな種類の帳票上の文字情報を電子化する「NEC AI-OCRサービス」を、2019年3月に提供開始すると発表した。

 NEC AI-OCRサービスは、AIを活用したNEC独自の「インタラクティブ学習方式」により、従来通り帳票データを文字入力するだけで、読み取り位置や項目などの帳票書式をリアルタイムに機械学習し、帳票内の文字データを自動で読み取ることを可能にした。

 帳票の読み取り設定が不要となるため、取り扱う帳票書式が多く、OCRを導入できていない企業や、OCRを導入済みでも帳票書式設定作業に不満がある企業などで、効果的な活用が期待できるとしている。

 学習した帳票書式データはシステム全体で共有可能なため、複数作業者による効率的な作業も可能。サービスで伝票処理業務の効果検証を行ったところ、人がすべてデータ入力した場合と比べ、帳票入力作業時間を75%効率化したという。

 また、RPAソリューション「NEC Software Robot Solution」との連携も可能で、NEC AI-OCRサービスとRPAを組み合わせて利用することで、納品処理や請求書処理など、従来効率化が難しく手作業で行っていた、あらかじめ定義できない複数の帳票書式を取り扱う業務においても効率化を進められるとしている。

 サービスの価格は、読取項目数20項目の帳票を年間24万枚処理した場合の参考価格で年間480万円。また、サービスの正式な提供開始に先立って、サービスが体験可能な試用環境の提供を12月から行う。