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日立産業制御、より精巧なシミュレーションに対応した交通流シミュレーションシステム

 株式会社日立産業制御ソリューションズ(以下、日立産業制御)は20日、交通流シミュレーションシステム「TRAFFICSS(トラフィックス)」において、より精巧なシミュレーション機能を追加した「TRAFFICSS OD Ver3.1」を提供すると発表した。同日より、日本、中国、東南アジア地域で販売開始する。

 TRAFFICSSは、道路を走行する車の挙動をシミュレーションした2Dアニメーションを作成し、渋滞率などのデータを集計・提示する交通流シミュレーションシステム。

 新版のTRAFFICSS OD Ver3.1では、新たに歩行者干渉機能を搭載し、ラウンドアバウトなどの信号のない交差点においても、横断歩行者の交通影響を考慮した交通流シミュレーションが可能となった。

 また、バスや路面電車、LRT、BRTなどの公共機関において、利用者数や支払い方法(現金/ICカード)などの情報をもとにした、停車時間を考慮した交通流シミュレーションに対応している。

 こうした、より現実に近い精巧なシミュレーションを行えるため、建設コンサルタントやゼネコンの道路施策立案関係者などが利用すると、新規の道路建設や渋滞対策など、さまざまな道路施策の効果や課題を、定量的かつ視覚的に評価できるという。

 さらに日立産業制御では、顧客の代わりにシミュレーションを実施する「シミュレーション請負業務サービス」の一環として、3Dアニメーションの作成・提供を行っていたが、今回、既製の3D地図データを活用することで、従来よりも短期間で、実際の街並みに近いアニメーションを作成・提供可能となったとのこと。

 価格(税別)は、TRAFFICSS OD Ver3.1(CD+1ライセンス)が80万円から、追加1ライセンスが40万円から。製品への問い合わせ対応や、ユーザーが作成したデータの診断などを行うサポートサービスは年間20万円。シミュレーション請負業務サービスは個別見積もりとなる。

 なお日立産業制御では、国内外の建設コンサルタントやゼネコンの道路施策立案関係者を中心に製品を拡販し、今後2年間で20システム、請負業務100件の受注を目指している。

シミュレーション請負業務サービスにて作成した3Dアニメーションイメージ