ニュース

博報堂DYホールディングスとNTTデータ、マーケティング領域における分散型台帳技術の活用推進に向け協業

 株式会社博報堂DYホールディングスと株式会社NTTデータは6日、マーケティング領域にブロックチェーンを代表とする分散型台帳技術を活用した新たなビジネス開発および社会実装を加速するため、協業を開始すると発表した。

 取り組みの第一弾として、博報堂DYグループのマーケティングデータ基盤「生活者DMP(データマネジメントプラットフォーム)」上で、生活者の情報・購買行動データや価値観などの意識データ(以下、生活者データ)や、クライアント企業の顧客データなど多様なデータを安全に扱うため、分散型台帳技術を活用した“データ監査基盤”の構築を目指る。

 博報堂DYグループでは、人を単に「消費者」として捉えるのではなく、多様化した社会の中で主体性を持って生きる「生活者」として全方位的に捉え、深く洞察することから新しい価値を創造していこうという、グループポリシーである「生活者発想」を実践すべく、「“生活者データ・ドリブン”マーケティング」の対応力を強化し、生活者データの効率的な管理、分析基盤の構築など、生活者データの利活用に取り組んでいる。

 NTTデータでは、分散型台帳技術の活用の幅を広げるため、技術の革新や適用するビジネスシーンの拡大に取り組んできた。

 両社は互いの強みを生かし、生活者データやクライアント企業の顧客データといったマーケティングデータの信頼性担保に向けた、分散型台帳技術の適用可能性について研究開発を進め、2017年度には「生活者DMP」で取り扱うデータに対して、NTTの研究所が開発した分散型台帳関連技術を適用するための基礎研究を行った。

 こうした研究結果を基に“データ監査基盤”を構築し、マーケティング活動におけるデータ活用シーンに適用することで、「生活者DMP」を中心としたデータの流通・活用の際のトレーサビリティを担保でき、信憑性の高いデータをクライアント企業へ提供できるようになるとしている。

 今後、両社では技術検証を本格的に開始し、分散型台帳技術を活用することで「生活者DMP」での取り扱いデータや利用企業の拡大を図るとともに、企業間のデータ連携促進や新しいソリューション開発を目指す。