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丸紅情報、IoTデバイス向け軽量暗号「Speck」に対応した暗号鍵保護ソフト新版を提供

 丸紅情報システムズ株式会社(MSYS)は18日、米whiteCryptionの暗号鍵保護ソフトウェア「Secure Key Box」において、軽量ブロック暗号「Speck」に対応した新版「同 5.13.0」を提供開始すると発表した。

 Secure Key Boxは、アプリケーションが実行中であっても常にエンコードされる「ホワイトボックス暗号実装技術」によって、利用している暗号鍵を保護するソフトウェア。暗号鍵の盗用を防ぎ、アプリケーションをハッキングやリバースエンジニアリング、マルウェアによる攻撃から保護できるという。

 暗号化アルゴリズムは、これまでDES、AES、RSA、ECC、ECDSA、DH、ECDH、SHAといったものをサポートしていたが、今回は軽量暗号(Lightweight Cryptography)であるSpeckに新たに対応した。

 通常の暗号はリソースに制約のない環境での使用を想定しており、メモリや処理能力に制限のあるIoTデバイスでは利用が難しいほか、コネクテッドカーなどの低遅延が求められる用途でも、少ないリソースで暗号処理が可能な軽量暗号が求められているという。

 これに対して、今回Secure Key Boxが対応したSpeckは、暗号化や復号に高い処理能力を必要とせず、高速に動作するため、IoTデバイスなどで採用が広がっているとのこと。

 MSYSでは、Speckを採用するIoTデバイスメーカーがSecure Key Boxの新版を採用し、コネクテッドカー、医療機器、スマートメーター、ホームオートメーションなどのアプリケーションに適用すると、IoTデバイスとアプリケーションを結ぶ通信からのデータ流出や、アプリケーションの不正操作を防ぐことが可能になるとアピールしている。