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インターコム、2つの手順に対応したEDI通信ソフト「Biware 全銀TCPクライアント Ver.3.7」
2018年7月4日 15:03
株式会社インターコムは4日、EDI通信ソフトウェア「Biware 全銀TCPクライアント Ver.3.7」を7月10日より販売開始すると発表した。一般社団法人全国銀行協会(全銀協)が制定した通信手順「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP 手順・広域IP網)」に準拠する「インターネットに対応した全銀TCP/IP手順」(以下、インターネット対応手順)、および従来型の「全銀TCP/IP手順」に対応している。
安価な非同期モデムを利用して通信可能な全銀TCP/IP手順は、高価な同期モデムを必要とする、それまでの「基本形データ伝送制御手順(ベーシック手順)」に代わって広く普及し、現在もさまざまな業界で利用されている。
しかし、主要な通信インフラであるISDNのディジタル通信モードが2024年にサービス終了することを受け、全銀協では、インターネットなどのIP網をインフラとするインターネット対応手順を、2017年5月に制定していた。
今回インターコムが提供する「Biware 全銀TCPクライアント Ver.3.7」は、全銀TCP/IP手順とTCP/IP手順・広域IP網の双方に対応する、クライアント向けのEDI通信ソフト。従来の電話回線(アナログ/ISDN)を利用した全銀TCP/IP手順の利用ユーザーが、インターネット対応手順へ順次移行するにあたり、両手順を併用して使用できる。
インターネット対応手順における通信の暗号化機能は、一般社団法人情報サービス産業協会(JISA)が作成したガイドラインに基づき、SSL/TLS方式による暗号通信技術を採用。また、API連携とコマンド連携の2つの連携手段を用意し、通信機能を業務システム/ソフトウェアに組み込んで利用できる点も特徴とした。
加えて、インターネット対応手順への移行は、取引先との取り決めに応じて個別に進めて行く必要があり、当面は両手順の並行運用が求められるが、この製品では、スケジュールに沿った通信の実行や通信前後の処理の登録により、新旧の全銀TCP/IP手順によるEDIの自動運用が可能。将来の完全移行を見据えつつ、移行期も有効活用できるとしている。
価格(税別)は、ソフトウェア本体と保守サポートサービス(1年)のパッケージが7万8000円。さらにターミナルアダプタ(TA)もセットになったパッケージは18万9500円となっている。
なお、インターネット対応手順を搭載したBiwareシリーズは、この製品が第1弾。今後、クライアント手順/サーバー手順の両通信手順を実装したシリーズ最上位商品の「Biware EDI Station 2」についても、インターネット対応手順への対応を図っていくとのことだ。