NEC、新興国向けのソリューション・技術の研究開発拠点をインドに設置

　日本電気株式会社（以下、NEC）は18日、グローバルでの社会ソリューション事業の拡大に向けて、新興国向けのソリューションと技術の研究開発拠点を、2018年7月にインドに設置すると発表した。

　研究開発拠点は、NECのインド現地法人であるNEC Technologies India（以下、NECTI)内に、「NEC Laboratories India（以下、NLI）」として新設。インドの優秀なIT人材を採用して、社会ソリューションを支える技術の研究を行い、NECTI傘下のグローバル開発拠点「NECTI Center of Excellence」とともに、インドをはじめ、新興国向けの社会ソリューションを開発・事業化を推進する。

　NLIでは、インドにおけるバスによる大量輸送システム（BRT：bus rapid transit）や、物流可視化サービスなどの事業を通じて得た現地ノウハウとビッグデータを活用した、サービス型ビジネスの開始に向けて、交通・物流分野、パブリックセーフティやデジタルガバメント、キャッシュレスペイメントなど、インド経済の発展に寄与する新たなソリューションの開発に取り組む予定としている。

　NECでは、「インドのICT市場は2020年に年間510億ドルに達する、アジア太平洋地域最大の市場になると予想されており、都市の過密化対策など政府によるスマートシティ化への投資は年間500億ドル以上となるなど、社会ソリューションへの需要が急拡大している」と説明。こうしたインドのポテンシャルに注目し、NECではこの取り組みにおいて、「NEC Safer Cities」実現に向けたソリューションやサービスの開発を加速・強化し、インドから新興国、さらには先進国へとソリューションを展開するリバースイノベーションを目指すとしている。