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パロアルトネットワークス、マルチクラウド環境のセキュリティ機能を強化した次世代FW向け最新OS「PAN-OS 8.1」

 パロアルトネットワークス株式会社は5日、同社の次世代セキュリティプラットフォーム向けOSの最新版「PAN-OS 8.1」と、重要インフラ向け高耐久化モデルの「PA-220R」など次世代ファイアウォールの新アプライアンスを発表した。

 PAN-OS 8.1では、Google Cloud Platform(GCP)への対応を含むクラウド領域のセキュリティ機能を強化し、ハイブリッド、マルチクラウド環境下での一貫した統合型セキュリティを実現する。

 仮想化次世代ファイアウォールのVM-Seriesが、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureに加えて、新たにGoogle Cloud Platform(GCP)に対応。統合管理プラットフォームのPanoramaは主要クラウド上の管理に対応し、オンプレミスの次世代ファイアウォールと仮想化次世代ファイアウォールのVM-Seriesの導入と管理を簡素化する。

 また、マルチクラウド環境におけるワークフローの簡素化として、AWSの自動スケーリングの強化や、Azure Security Center、Google Cloud Deployment Managerへの対応を行い、導入の簡素化やニーズの変化に合わせたスケーリングを可能にした。さらに、運用管理ツールのTerraformとAnipalを統合し、ワークフローとポリシー管理を自動化する。

 クラウドセキュリティサービス(CASB)のApertureについては、新たにAWS、Microsoft Azure、GCPにおけるクラウドリソースの検出や監視、機密データ損失の防止、不審な管理者行動の監視、セキュリティの設定ミスやマルウェアの拡散に対する防御を行えるようにした。

 このほか、SSL復号化機能の強化や、アプリケーションベースのセキュリティの拡大、管理や運用を簡素化するPanoramaのプロアクティブデバイス監視機能、クラウド脅威解析のWildFireの強化などを行っている。

 PAN-OS 8.1と合わせて、新たな次世代ファイアウォールアプライアンスも提供する。

ICS/SCADA環境向け次世代ファイアウォール「PA-220R」

 「PA-220R」は、産業用制御システム(ICS)やリモート監視・制御システム(SCADA)のような重要インフラの保護のための次世代ファイアウォールで、高い耐久性を備え、極端な高温/低温、湿度やほこり、振動、電磁気障害などの過酷な環境化でも正常に稼働するよう設計されている。

 「PA-3200シリーズ」は、前モデルと比べてSSL復号化セッション処理が20倍以上向上。大規模データセンターや移動体通信事業者などの大規模インフラ向けの「PA-5280」は、既存の同レベルのアプラインスの倍となる最大6400万セッションの性能を備える。

 また、Panoramaの専用アプライアンスとして、より高速なCPUとメモリ増加により応答性を向上させた「M-600」「M-200」を追加した。

 PAN-OS 8.1は、サポート契約のある顧客むけに3月中に提供を開始。PA-220R、PA-3200シリーズ、PA-5280、M-600、M-200は、5日から順次パートナー経由で提供する。