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アクセンチュア、API連携によるデータ集約・分析からパーソナライズサービス提供までを包含した統合ソリューション「ACTS」を本格展開

 アクセンチュア株式会社は16日、API連携を通じた社内外データの集約・分析から、パーソナライズサービスの提供支援までを包含した統合ソリューション「ACTS(Accenture Connected Technology Solution)」の本格展開を開始した。

 ACTSは、API連携を通じて、社内外のシステムやアプリケーションからの情報を集約、顧客理解に資するデータを収集・分析。異なるデジタルソリューションを1つのプラットフォーム上で連携し、顧客体験(サービス)の提供から、顧客関係管理(CRM)に至るまで、一貫した機能を提供するソリューション。

 アジャイル開発やDevOpsにも対応する開発環境が用意されており、新規ビジネスの創出や、新商品・サービスの市場投入のスピードを高めるとともに、技術やトレンドの変化にも迅速に対応するとしている。

 ACTSは、「ACTS モバイル・ドメイン」「ACTS コア・サービス・ドメイン」「ACTS CMS/デジタルマーケティング/ビッグデータ分析ドメイン」の3つのコンポーネントから構成され、すべての機能はクラウドおよびオンプレミス環境で対応可能だが、ソリューションの特性上、クラウドに配置することで最も価値を発揮するとしている。また、コンポーネント間の連携は、すべてAPIを通じて行われるため、カスタマイズへの対応も容易に行える。

 ACTS モバイル・ドメインは、外部サービスやIoTセンサー情報を活用した、モバイルアプリケーションやウェブアプリケーションを構築する。アクセンチュアのサービス企画担当、モバイルUXデザイナー、アプリ開発者が同一拠点に集まり、三位一体となって開発することで、新たなトレンドや技術を取り入れた顧客目線での商品・サービスの早期市場投入を可能にする。

 ACTS コア・サービス・ドメインは、APIマネジメントツールを通じて、EC、決済、ヘルスケアといった社外の各種アプリケーションから得られた情報と、社内の基幹システムや既存情報を連携した上で、新たなビジネスや顧客ニーズの変化に対応しながら、各種アプリケーションと疎結合されたデジタルサービス基盤。既存システムとの連携はさまざまなAPI方式に対応するほか、RPAの活用により、既存システムを改変することなく、API連携の実現を可能とする。

 ACTS CMS/デジタルマーケティング/ビッグデータ分析ドメインでは、収集した顧客行動情報や基幹系システムからの情報を集約し、ビッグデータ分析を行う基盤を提供。Apache Hadoop/Sparkを導入し、リレーショナルデータベースでは扱えなかったデータ(非定型データ、ソーシャルグラフデータ)を蓄積して多様な角度からの分析を可能する。また、CMS/デジタルマーケティングについては、ビッグデータ分析の結果をもとに、個々のユーザーに対してパーソナライズされたアクションを実施するためのコンテンツ基盤とマーケティングオートメーション基盤を提供する。

 アクセンチュアでは、ふくおかフィナンシャルグループの金融サービスプラットフォーム「iBank」事業や、第一生命保険株式会社およびネオファースト生命保険株式会社の健康増進アプリ「健康第一」などの顧客で、ACTSの導入実績があると説明。今後は、金融機関以外の業界にも広く展開・導入を図るとしている。