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NEC、オープンイノベーションを推進する金融機関向け「API連携プラットフォームサービス」

 日本電気株式会社(以下、NEC)は14日、金融機関とその他の産業とのオープンイノベーションを実現する「API連携プラットフォームサービス」を、同日より提供開始すると発表した。

 このサービスは、金融機関のオープンAPI対応で求められる認証機能やセキュリティ対策を提供するもの。金融機関の社内システムを、ほかの事業者システムと安全に連携させることが可能という。

 APIゲートウェイとしては、API連携への取り組みで先行しており、かつ高い信頼性が求められる大手通信業で採用実績がある基盤ソフトウェア「NC7000シリーズ」をベースに、金融機関向けに強化して提供。これを利用することで、金融機関のオープンAPI対応で求められるOAuth 2.0やOpenIDConnect 1.0などに準拠したAPI連携が可能になるという。

 またオプションとして、高精度の顔認証エンジンなどを搭載したFIDO認証基盤を用意した。まずは、顔認証と指紋認証から提供を開始し、今後は声紋認証や虹彩認証などを拡充することで、複数の情報を利用して認証を行う、マルチモーダル認証を実現する。

 さらに、外部公開APIやモバイルアプリケーションの迅速な開発を可能とする、GUIベースの開発基盤を用意した。コーディングが不要なほか、プログラムや設計書を自動生成することが可能という。このほかオプションでは、AI、IoT、電子マネー、ポイント管理など、業種・企業を選ばず利用可能な共通APIが提供される。

 なお動作環境は、オンプレミスに加えてクラウドでの利用をサポート。NECのクラウドサービスのみならず、Amazon Web Servicesに対応している。

 なお、株式会社沖縄銀行は、オープンAPI対応基盤にこのサービスを利用し、外部の事業者システムと連携するためのオープンAPIをNECと共同で開発する。同行は、社内外のAPIを組み合わせた金融サービスを実現することで、革新的な顧客体験の提供と新たな顧客層の開拓を推進するとした。さらに、沖縄県内の事業者やベンチャー企業などとのオープンイノベーションを通じて、産業の垣根を超えた新事業の創出と地域経済の活性化を目指していく考えだ。