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日本IBM、ベイズ統計機能などを搭載した統計解析ソフトウェア「SPSS Statistics 25」

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は9日、統計解析ソフトウェア「IBM SPSS Statistics」の新版「同 25」を提供開始すると発表した。新しいデータ分析手法を活用するための分析機能の強化と、データ分析の生産性を高めるための機能を強化し、ユーザーの適切な意思決定を支援する。

 IBM SPSS Statisticsは、初心者から分析の専門家までが利用可能な統計解析ツール。高度な多変量解析の手法を豊富に搭載しながらも、わかりやすい操作で、誰でも簡単にデータ分析を実行できる点が特徴という。もともとは、社会調査の統計解析ツールとして1968年にスタンフォード大学で誕生。現在は全世界で28万人、国内で3万人が利用しているとのこと。

 新版では、具体的には、事象が起こると考える確率(事前確率)を、その後に観測された事実によって、より客観的な確率(事後確率)を推定していく“ベイズ推論”を、統計解析アルゴリズムの新機能として搭載した。二項検定、独立および対応データの検定、相関検定、線型回帰、一元配置分散分析などのベイズ統計機能を利用できる。

 また、混合モデルにおける経験最良線形不偏予測量の利用や、時系列データの共変量設定を可能にするなど、ユーザーからのリクエストを取り入れ、以前から提供されている統計機能を強化した。さらに、一般線型モデルにおけるプロファイルプロット内のエラーバー表示や、不均一分散性検定、ロバスト標準誤差などを取り入れた分析を搭載している。

 このほか、データ分析の生産性を高めるため、他社アプリケーションとの連携やレポート機能を強化。図表ビルダー機能も刷新され、SPSS Statisticsで作成したグラフをMicrosoftグラフィック・オブジェクトとして利用できるように改善した。