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NEC、UPS内蔵のスリムタワー型サーバーを発売 M.2 SATA SSDも搭載可能

 日本電気株式会社(NEC)は19日、x86サーバー「Express5800シリーズ」のラインアップに、スリムタワー型サーバー「Express5800/T110i-S」を追加すると発表した。

 Express5800/T110i-Sは、幅98mmと小型で置き場所を取らない、薄型タイプの1ソケットサーバー。新たに提供されるUPS(無停電電源装置)内蔵モデルでは、100Wの出力で7分半の電源供給が可能なため、瞬電時のサーバーの継続動作や停電時の安全なシャットダウンが可能という。

 このUPSはサーバー内蔵型のため、管理ソフトウェアのインストールや設定作業などが不要で、サーバー標準搭載の管理チップ「EXPRESSSCOPEエンジン3」により、OS環境に依存せずバッテリの状態確認や設定変更を行える。また、長寿命のニッケル水素電池を採用していることから、5年間交換が不要とした。

Express5800/T110i-S

 加えて、限られた電力供給時間の中でシステムのシャットダウン時間を短縮し安全に停止するため、OSの起動/シャットダウン時間を高速化するM.2 SATA SSDオプションを提供する。OSをM.2 SATA SSDに格納すれば、通常のHDD/SSDをすべてデータ領域として利用できるので、利用可能なストレージ容量を増やすことが可能だ。

 さらに、環境湿度の対応範囲を従来の20~80%から10~85%に拡大。環境温度も5~48℃に対応しており、多様な設置環境で利用できる。なお、水冷式冷却システムを搭載した水冷モデルも用意されているので、CPU冷却ファンの削減により、静音化や塵埃の吸い込み/巻き上げの抑制に有効としている。

 Express5800/T110i-Sの価格は18万7000円(税別)からで、UPS内蔵モデルは22万6000円(税別)から。4月26日の出荷開始を予定している。

 また今回は同時に、インテルの最新CPUであるXeon E3-1200 v6シリーズや、高い転送速度を実現するDDR4-2400 UDIMMメモリに対応するなど、基本性能を向上した、1ソケットサーバー3機種も同時に販売開始された。

 タワー型サーバーの「Express5800/T110i」が20万9000円(税別)から、「Express5800/GT110i」が11万1000円(税別)から、ラック型の「Express5800/R110i-1」が25万8000円(税別)から。いずれも4月26日の出荷開始を予定する。

内蔵バッテリモジュールの動作・設定画面イメージ