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伊藤忠、ベルシステム24、NTTデータが空色と資本提携、AI技術を用いたBPO事業を展開

 伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠)、株式会社ベルシステム24ホールディングス(以下、ベルシステム24)、株式会社NTTデータの3社は7日、AI技術を活用したWeb接客サービスを提供する株式会社空色の第三者割当による株式を取得し、AI技術を活用したBPO事業の拡大に向け、資本業務提携すると発表した。出資比率は伊藤忠とベルシステム24が各6.9%、NTTデータが2.8%。

 日本国内の消費者向けEC市場が堅調に拡大する中、空色は現在、EC事業者、主にアパレル業界向けに対話型チャットシステムを利用したWeb接客サービス「OK SKY」を提供している。このサービスでは、顧客からの問い合わせに対する一次対応をAIが自動で行い、購買意思決定時には商品に精通したオペレーターに引き継ぐ仕組みを提供。きめ細かい対応により、Web上での購入率を向上させるだけでなく、Webへの集客数の向上や実店舗への送客を実現しているという。

 今回、空色に出資した3社では、国内外における各社のネットワークを活用し、需要が見込めるOK SKYの販売拡大を目的とした業務提携を開始する。

 ベルシステム24は、保有するコンタクトセンター内にOK SKYを導入し、社内に蓄積された業種ごとのオペレーション力と人材育成ノウハウに、空色の持つセールスプロセス設計力を融合して、幅広い業界でのセールス業務受託の拡大を進めるという。

 またNTTデータは、展開するオムニチャネル基盤のうち対話型コマース分野にOK SKYを適用し、顧客への販売拡大を目指す。あわせて、NTTグループのAI関連技術との連携など技術面での強化も進める考えだ。

 伊藤忠商事は、海外ネットワークを活用したアジア地域への展開を進め、Web接客が浸透する中国を中心とするアジア市場でOK SKYを販売し、Web接客の自動化を推進するとしている。

 なお、これら3社は、ITと親和性の高いBPO分野を注力分野の1つとして位置づけており、決済との連携などによる先進的なビジネスモデルやAI技術で新しいBPO分野を創造する企業との業務提携を通じて、BPO事業領域を今後も拡大するとのこと。