仮想化道場
ハードウェア性能が強化された新しい小型サーバー「HP MicroServer Gen8」 (自働化によって支援できること)
(2013/8/15 06:00)
自働化によって支援できること
今回のMicroServer Gen8だが、性能的には、初代MicroServerから大幅にアップしているが、Celeron GT1610Tを使ったMicroServer Gen8は6万6150円(Pentium G2020T版なら7万7000円)と、その分価格も上昇している。
しかも、メモリは標準では2GBしか搭載されていない。また、HDDはすべてオプションとなっている。したがって、Celeron GT1610Tモデルで、メモリを最大容量の16GBに変更し、3GBのHDDを4台搭載し、オプションのCD/DVDドライブを搭載すれば、17万円ぐらいになってしまう。さらに、iLO4のライセンスを購入し、ハードウェアの保守サービスに入ると、20万円を軽く越えてしまう。
こうなると、個人が手軽に利用するサーバーではなく、企業の支社や支店などに設置するサーバーといった位置付けになるだろう。実際、日本HPではシステムインテグレータと組んで、MicroServer Gen8とITシステムを組み合わせたソリューションとして販売していきたいようだ。店舗のストアコンピュータなどのように、専任の管理者が存在しないような場所に設置するサーバーとして、MicroServer Gen8を活用していきたいと考えている。
このコンセプトにしたがって、MicroServer Gen8自体は、18dB(アイドル状態)と寝息よりも静かなサーバーになっている。また、iLO4により自働化サーバー機能がサポートされているのも、リモートからのフル機能の管理を行うためだ。
さらに、MicroServer Gen8に合わせて、同じ大きさの8ポートレイヤ2スイッチHP PS1810-8Gがリリースされている。このネットワークスイッチは、MicroServer Gen8の上や下に設置することができ、デザイン的にもMicroServer Gen8と一体として見えるようになっている。また、このスイッチ自体もWebブラウザから管理を行えるほか、MicroServer Gen8などの管理自体も、一括して実行できる機能が搭載されている。
管理者の集中運用を支援するコンセプトは、こういう周辺部にも反映されているのだ。
次回は、この“自働化”機能の鍵となる、iLO4などの管理機能を紹介していく。