ChatWork社内日記

ChatWork社内日記〜クラウドサービス開発会社のちょっと変わった日常・第2回

必要だから作った。でもどういう必要があって?

そこで働きたいという社員の気持ち、働かせてあげたい会社

 ChatWorkの創業は大阪ですが、その後必要に応じて東京にも拠点を置きました。それから、ビジネスコミュニケーションツールであるチャットワークのサービス開始後は、米国の最新のIT情報を得るためシリコンバレーにも進出しています。

 さらに社員数も徐々に増え、東京、大阪、シリコンバレー、テレワークの社員を合わせると66名(2016年1月末)。

 ChatWorkで働きたいという社員の気持ちと会社の必要性、それを可能にする勤務制度とテレワークツール。これらが重なって今こうした状況になっているということです。

 ちなみにアメリカの拠点は、情報収集や交流を目的としてITベンチャーが多数入居する有名なオフィスに入っており、東京オフィスより家賃が高額だったりします。

東京オフィスは、上野と浅草のおおよそ中間、スカイツリーがよく見える合羽橋道具街にあります

もともと風変わりだったオフィス環境と業務形態

 ChatWorkは、以前から代表電話のみで、全社員用の電話機は用意していない会社です。電話は開発メンバーにはほぼ要りませんし、ネット上で申し込みできるサービスを事業としていて純粋な営業担当も必要ないというスタンスのため、ネットを介したコミュニケーションツールのみであまり不便のないオフィス環境だったのです。

 チャットワーク開発以前は他社サービスのチャット機能やファイル共有サービスを複数使用していましたが、われわれの業務に適切な機能を持つサービスがない、では作ってしまおう、といった経緯で、チャットワークのプロトタイプとなる社内ツールの開発が始まりました。

 その後2011年3月に、正式にチャットワークをリリース。チャット機能に加え当初からタスク機能、ファイル管理機能を入れていました。その後複数の人間と場所でビデオ通話ができれば会議ができちゃうよね、ということでビデオ通話機能を追加していきます。

 プリンタも紙もなくていいという考えから、デスクには引き出しもなく、ノートPCがデフォルトで支給されていて、フリーアドレスに近い雰囲気です。

電話がない、引き出しがない、紙がない、オフィスの様子

気持ちと制度とツールがそろうと起きること

 働く場所を選びたいという気持ちと制度とツールがそろうと、選択肢が増え、自由度が増します。

 エンジニア職は東京と大阪で、勤務したい場所を選ぶことができる制度になっています。当人のポテンシャルと必要性がマッチすれば、在宅で勤務することも可能です。平常時で在宅しているエンジニアは山口と名古屋に1名ずつ。山口に住んでいるエンジニアからは、たまに裏の山でわなにかかったイノシシの写真が送られてきます。

 とある開発チームの場合、マネージャーが大阪、リーダーが東京、メンバーも両拠点のほか在宅メインの勤務をしている人もいるため、常時チャット、時々ビデオ通話で仕事を回すという状態です。

 最近ビジネス職のメンバーも増えてきましたが、エンジニア職とは違った意味で、チャットツールの恩恵を受けています。外を回ることが多いメンバーはモバイルルーターを持ち、定例の会議でもビデオ通話で参加したりしています。またコワーキングスペースを利用することも多いですね。

 また、奥さまの出産に立ち会える出産立ち合い制度を活用して2か月間実家の福岡に帰っていたマネージャーもいます。もちろん仕事はしていて、来客や社内会議もテレビ電話で参加しており、通常の出勤扱いです。

 それどころか、常務はほぼ常時外出しており、社長は住所をカリフォルニアに移してしまっていて、年間で2か月も日本にいない年もあるほどです。

自分たちも悩みながら歩んできた方法の集大成がチャットワーク

 お互いに離れた環境で仕事をしている開発メンバーが多いため、チャットツールの利用が前提で業務を行っていたので、その環境の効率性を反映させたものがチャットワークのアイデンティティーとなっていきました。

 実際のところ、ユーザーの皆さまからはこういった機能がほしい、こういったところを改良してほしい、などの貴重なご意見をいただきます。ただしすべてに対応できるわけではありません。開発スケジュールに入れるものもあれば、あえて対応をしない内容もあります。チャットワークは自分たちの会社が培ってきた文化や考え方に合わせて、実際に使いながら機能やUIを進化させてきツールです。だから、自分たちの会社と考え方が異なる機能は、つけてと言われてもちょっと考えてしまうのです。

 ベースとなるのは会社の考え方です。それは人間が使える時間は有限だから、生産性の高い仕事に集中し、もっとハッピーに生活したい、ということ。コミュニケーションを効率化させ、生産性が上がり働く時間が短くなり、その結果、家族との時間を持つ余裕ができ、より人間的な毎日を送りたいし、世界の人にそうなってほしい。それが社是である「Make Happiness」になりました。

 さて、チャットワークそのものが会社と社員の働き方と不可分に進化してきたことがご理解いただけたでしょうか。次回以降は、チャットワークを中心としたChatWorkのツールの組み合わせ方、社内ルールなどを紹介していきます。

Macがデフォルトの支給マシン。これには理由があって、その説明はおいおい

大出 裕之

ChatWork株式会社 メディア編集長。紙の雑誌やネットメディアの編集、ポータルサイトのメディア運営などを経て現職。チャットツールが世の中の働き方を変えつつあることを、様々な方法でお伝えしています。

http://www.chatwork.com/ja/