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日立、コールセンターなどの通話データを分析・活用する「音声データ利活用ソリューション」
(2016/3/23 13:14)
株式会社日立製作所は23日、要望や不満といったさまざまな「顧客の声」を分析し、企業の課題解決を支援する「音声データ利活用ソリューション」の販売を開始した。
ソリューションは、音声認識技術やデータ分析技術を活用し、顧客の声を顧客属性や商品情報といった業務データと結び付けて多角的に分析。潜在的なニーズを明らかにし、サービス品質の向上や新商品の開発といったさ施策の立案を支援するもの。
ソリューションの第一弾として、営業店舗やコールセンターなどにおける顧客との通話録音データを分析・活用するためのシステム環境を提供する「音声分析システム構築サービス」と、通話録音データの分析方法の検討や効果検証を支援する「音声データ利活用支援サービス」の販売を開始。今後順次、強化・拡充していく。
音声分析システム構築サービスは、音声録音システム「RecwareIII」と、音声データを全文テキスト変換する音声認識基盤「Speech Recognition Platform」、分析内容に応じた各種テキストマイニングツールを組み合わせた環境をトータルで提供。音声認識基盤においては、機械学習を通じて通話環境におけるさまざまな雑音に対応するDNN(Deep Neural Network)型の音声認識エンジンを新たに開発し、高い認識率を実現。声の大きさや高さ、速度といった非言語情報を抽出・定量化する機能も備え、テキスト化される言語情報以外からも、会話の状況や特徴を捉えることができる。
音声データ利活用支援サービスは、日立がこれまで培ってきたデータ分析のノウハウを活用し、企業の課題に応じた音声データ利活用のためのシナリオ検討や、関連データの収集、各種業務データとの連携、原因分析、検証など、音声データを有効活用するための分析方法の提案や効果検証を行う。例えば、コールセンターなどに蓄積される通話録音データとCRMや販売実績などの業務データを連携させ、問い合わせやクレームの内容を、各顧客の年齢や性別など属性情報や購買履歴と結び付け、その相関関係を明らかにすることで、顧客ごとのきめ細かいサービスの向上につなげられるとしている。
サービスの価格は、音声分析システム構築サービスが2000万円(税別)から、音声データ利活用支援サービスが個別見積もり。提供開始は両サービスとも4月22日。