ニュース
Nimble Storage、オールフラッシュストレージ「Nimble Storage AFシリーズ」
コンパクトな筐体で高いパフォーマンスと可用性を実現
2016年3月4日 06:00
Nimble Storage Japan合同会社は2日、オールフラッシュストレージ製品「Nimble Storage AFシリーズ」の国内販売開始を発表した。AFシリーズは韓国Samsung Electronicsの3D V-NANDフラッシュメモリ(SSD)を搭載し、また、一般的なオールフラッシュストレージ製品と比較して、1/30~1/10の少ないメモリで稼働することから、アレイ当たりの容量拡大とコスト削減を実現しているという。
同社のストレージ製品の特徴は大きく2点ある。1つ目は独自アーキテクチャ「CASL(Cache Accelerated Sequential Layout:キャスル)」というファイルシステムによって、高いパフォーマンスを発揮する点。もう一つはクラウドベースの監視機能「InfoSight」による予測分析システムだ。
CASLは同社の既存製品群であるハイブリッドストレージ「CSシリーズ」から搭載しているが、AFシリーズ用にフラッシュに最適化された拡張を行っている。対象をフラッシュのみに限定し、可変長ブロックでの重複排除、可変長ブロック圧縮、ゼロパターン除去といった機能によって1/5以上のデータ削減を実現するという。また、SSDに書き込む前にメモリ上で重複排除やデータ圧縮を行うため、効率よくSSDを使用することが可能となり、その長寿命化も実現する。
その他、ダウンタイムが年間で96秒以下という高い可用性、ディスク3本の同時障害に備えたトリプルパリティのRAID、アプリケーションの一貫性を保ったバックアップおよびリカバリ、「SmartSecure」による暗号化なども実現している。
クラウド型監視機能のInfoSightによる予測分析システムは、監視データをクラウドに転送して分析を実施するしくみだ。過去の膨大なデータに基づいた予測分析システムは、ストレージの性能や容量、あるいは故障といった問題を素早く検知することができるという。米Nimble Storageにおいて、Product Marketingのチーム責任者を務めるガヴィン・コーエン氏は、InfoSightについて、「InfoSightによる予測分析システムは、お客様よりも早く問題を発見することが可能」と述べ、障害を未然に防ぐことでダウンタイムを回避でき、99.9997%という高い可用性を実現するという。なお、InfoSightは、Nimble Storageのストレージを購入すればだれでも利用可能で、個別にライセンスを購入する必要はない。
Nimble Storage Japanでマネージング ディレクターを務める西岡正氏は、日本市場における今後の戦略として、「2016年は500人から1000人規模の中堅企業、地方自治体、病院、学校などを狙っていく。Nimble Storageの製品は非常に良い製品。裾野をひろげれば口コミで評判は伝わる」と製品への自信をのぞかせた。
また、同氏は2015年のガートナーレポート「Magic Quadrant for General-Purpose Disk Arrays(汎用ストレージ市場)」において、Nimble Storageが「リーダー」の位置に昇格したことも紹介し、さらに「InfoSightによる手厚い保守体制が、お客様に高く支持される理由になっている」と、保守体制に高い評価を得ていることをアピールした。
AFシリーズは、エントリーモデルの「AF3000」「AF5000」、ミッドレンジモデルの「AF7000」、そしてハイエンドモデルの「AF9000」まで、全部で4つのモデルがある。Nimble Storage Japanは直接販売は行っていないため、価格はあくまで参考であるが、6TBで1000万円程度からになるという。