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EMCジャパン、2016年は「Modernize」をキーワードに事業展開
企業の“DIGITAL TRANSFORMATION”と“IT TRANSFORMATION”を支援
(2016/2/24 06:00)
EMCジャパン株式会社は23日、2016年の事業方針に関するプレス説明会を開催した。2016年は、「Modernize」をキーワードに掲げ、オールフラッシュストレージやコンバージドプラットフォームなど最新鋭のビジネスプラットフォームを提供することで、企業の“DIGITAL TRANSFORMATION”と“IT TRANSFORMATION”を支援していく考えだ。
EMCジャパン 代表取締役社長の大塚俊彦氏は、まず2015年の事業ハイライトを振り返り、「2015年は、堅調に事業が推移し、グローバルでの成長率は5%と、業界全体の成長率を上回った。製品展開では、『XtremIO 4.0』を始め『VMAX 3』『VCE VxRack』『VSPEX BLUE』と多くの新製品を投入し、特に『XtremIO』については、グローバルでの売上高が10億ドルを突破した。また、Converged Platform製品も、グローバルで30億ドルを超える売上規模にまで拡大している」と、グローバルの事業概況を説明。「国内向けのビジネスでは、昨年第3四半期に外付けストレージ市場シェアで第2位に上昇。『XtremIO』については、オールフラッシュアレイ市場でシェア第1位を獲得した」と、国内の事業も順調に拡大していると述べた。
ITシステムを取り巻く今後の展望について大塚氏は、「2000年から今までの15年間は、企業の基幹プロセスの効率化やサービスレベルの向上を図るためにITシステムが活用されてきた。しかし、これから先の15年は、次世代アプリケーションによって企業競争力を高める“DIGITAL TRANSFORMATION”と、既存アプリケーションのコスト効率を向上する“IT TRANSFORMATION”を両輪で実現していくことがITシステムの重要な役割になる」と指摘。
「こうした市場動向を踏まえて、当社では今年、『ソリューション』、『コンバージドプラットフォーム』、『ストレージプラットフォーム』の3つのレイヤにフォーカスし、企業の“DIGITAL TRANSFORMATION”と“IT TRANSFORMATION”を支援する。そして、『Modernize』をキーワードに掲げ、最新鋭のビジネスプラットフォームを提供していく」と、2016年の事業方針を明らかにした。
具体的な施策としては、「ストレージプラットフォーム」では、企業のアプリケーション要件に対応し、4つの領域で製品ポートフォリオを展開する。「第2のプラットフォームでは、高速・可用性のニーズに対応する『XtremIO』『VMAX』『VNX』、およびBCP・データ保護のニーズ向けに『Data Domain』『Avamar』を提供する。第3のプラットフォームでは、超高速・大量データ処理のニーズに向けて『DSSD』『ScaleIO』、大容量・コスト最適化のニーズには『Isilon』『ECS』を展開していく」(大塚氏)という。
この中でも、今年の重点製品として位置づけているのがオールフラッシュストレージの「XtremIO」だ。大塚氏は、「2016年は“オールフラッシュの年”になると考えている。当社では、『XtremIO』を中核に、最新のオールフラッシュテクノロジーによるミッションクリティカルなOLTP/DB環境を提案していく。例えば、『XtremIO』を利用することで、IOパフォーマンスやコストパフォーマンスを4倍以上に向上することができる。また、フロアスペースコストを67%、電源設備コストを69%、冷却設備コストを71%、それぞれ大幅に削減することができる。さらに『XtremIO』は、信頼性・品質にも優れており、ミッションクリティカルを支える次世代ストレージの主役を担う製品になると確信している」と、「XtremIO」のさらなる事業拡大に自信をのぞかせた。
「コンバージドプラットフォーム」の製品戦略では、「ブロック」、「ラック」、「アプライアンス」の3つのカテゴリで製品ポートフォリオを強化していく。具体的には、「ブロック」ではミッションクリティカルなデータセンター向けに「Vblock System」、「ラック」ではスケールアウトデータセンター向けに「VxRack System」、「アプライアンス」では部門や店舗、拠点向けに「VxRail Appliance」を展開するという。なお、「VxRail Appliance」は、米国で2月16日に発表された製品で、国内市場でのリリースは3月を予定している。
日本市場に向けた戦略について大塚氏は、「顧客への貢献」、「パートナー協業の強化」、「ライフサイクルアプローチの強化」、「Great Place to Workの推進」の4つを重点施策として挙げた。「まず、顧客とのパートナーシップを強化し、特にクラウドサービスプロバイダーの事業成長を支援していく。パートナーとの協業では、戦略製品での協業体制をさらに強化するとともに、クラウド事業者向けプログラムを推進する。ライフサイクルアプローチとしては、コンサルティングサービスや次世代アーキテクチャ、TCE(トータル・カスタマー・エクスペリエンス)の取り組みによって、システムの導入から開発、運用に至るまでエンドツーエンドでの顧客アプローチを強化する。そして、人財育成やダイバーシティ&インクルージョン、グロバリゼーションを通じて、Great Place to Workを推進していく」とし、日本市場においても“DIGITAL TRANSFORMATION”と“IT TRANSFORMATION”を強力に支援していく方針を示した。