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富士通、電力小売事業者向け顧客管理・料金計算パッケージ

 富士通株式会社は26日、電力小売事業者向け顧客管理・料金計算パッケージソリューション「FUJITSU Intelligent Society Solution E3CIS(以下、E3CIS)」を開発し、2月上旬より販売を開始すると発表した。

「E3CIS」ソリューションイメージ図

 「E3CIS」は、富士通がこれまでに電力小売事業への参入を計画する顧客に対して個別にシステム構築をしてきたノウハウを基盤とし、3つのE(Energy:エネルギー、Efficiency:効率性、Extensibility:拡張性)をコンセプトに開発したパッケージソリューション。顧客管理から料金回収まで、電力小売業務プロセスで必要となる一連の機能を備え、低コスト・短期間でシステムを導入できる。

 電力小売事業を展開する上で必須となる、顧客管理や料金計算などの一連の機能をパッケージとして提供。さらに、富士通がこれまでに行ってきた、電力広域的運営推進機関や一般送配電事業者の電力小売事業関連システムの開発で得た知見を活かし、小売全面自由化で制度上必要となる「スイッチング支援システム」や「託送業務システム」との連携機能も標準機能として提供する。

 料金計算機能にはビジネルルール管理システム(BRMS)技術を採用し、アプリケーション自体への変更を加えることなく、料金メニューの追加や改定などの設定変更が可能。新たな料金プランやサービスの追加・変更に伴うシステム変更にかかる時間を短縮し、市場のニーズへの迅速な対応を可能にする。

 加入申し込みのウェブ受付や、料金メニューを開発する際に必要となる収支シミュレーションなど、拡張機能と組み合わせた導入も可能。電力小売事業者の需給管理システムや収納代行会社とのシステム連携、「E3CIS」を介したサービス提供を得意とするBPOサービス事業者とのマッチングなど、電力小売事業者の多様な業務形態に幅広く対応できるとしている。

 パッケージライセンス価格は1260万円(1万需要家)から。導入費用は別途個別見積もり。富士通では今後5年間で100億円の売上を目標とする。

三柳 英樹