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arcserve、“使い放題”ライセンスの中規模向けバックアップアプライアンス「UDP 7300」

 arcserve Japan合同会社は、12TBの論理容量を備えた中規模環境向けバックアップアプライアンス「Arcserve Unified Data Protection 7300 Applianceシリーズ」(以下、UDP 7300)を、2月初旬より出荷開始すると発表した。価格は、5年間の保守サポートを含み340万円(税別)。

 「UDP 7300」は、イメージバックアップソフトウェア「Arcserve Unified Data Protection(UDP)」を1Uラック型サーバーにプリインストールした、バックアップ専用アプライアンスサーバー。重複排除前の容量が数十TB程度の中規模環境を対象に設計されている。また、新たに採用した使い放題のライセンス体系(後述)とあわせ、ハードウェア/ソフトウェアを別々に調達するよりも割安の料金で利用できるという。

 バックアップ/リカバリに必要な管理コンポーネントはすべてインストールされており、ウィザードにしたがって基本的な設定をするだけで、すぐに利用できる簡便さも特徴。バックアップ機能は「Arcserve UDP Advanced Edition」相当の機能を備えており、Arcserve独自のI2テクノロジーによる増分バックアップと重複排除などによって、一度フルバックアップを取得した後は効率よく短時間でのバックアップを実行できる。また、重複排除用に240GB SSDを搭載し事前設定が行われているため、中規模環境での導入障壁になりやすいメモリやSSDのサイジングも必要ない。

中規模環境での利用を想定

 プラットフォームは、仮想・物理の両環境に対応し、Windows/Linux、VMware/Hyper-Vなどさまざまな環境をサポートすることから、異機種混在環境でも統合管理を行える。ストレージ容量は重複排除後で12TB(4TB SAS HDD×4をRAID 5構成)を搭載しており、もし容量が足りなくなった場合は、2台目3台目を追加すれば、1台目が親機となって統合管理を行うことが可能だ。また増設用のPCI Expressインターフェイスを搭載しており、FC経由でのバックアップやテープ装置への2次バックアップにも対応する。

さまざまなプラットフォームのバックアップを一元管理可能だ
スケールアウト型のため、筐体を追加しても一元管理を行える

 最大の特徴はライセンス体系で、保護対象となるサーバー台数や容量に制限がないアプライアンス向けのライセンス体系を採用。利用中に保護対象のプラットフォームや台数が変わっても、ライセンスを無駄にすることなく利用できるとのこと。

 「物理サーバーがたくさんあって仮想化統合したい、あるいはクラウド移行したいといったニーズを持つお客さまでのバックアップ案件は多い。しかし当社のものを含めたソフトウェア製品では、現在の環境にあわせて物理サーバー用のライセンスを買ってしまったら移行後にそれらは無駄になるのではないか、仮想化統合によって仮想環境向けのライセンスを追加しないといけないのではないか、という懸念が生じてくる。こうした場合でも『UDP 7300』であれば、ライセンスの制限がなく使い放題のため、無駄なく継続して利用可能だ」(営業統括部 パートナーアカウントマネージャの中田皓介氏)。

営業統括部 パートナーアカウントマネージャの中田皓介氏

 なお、海外ではさまざまなアプライアンス製品を提供しているarcserveだが、国内向けの最初のモデルとして「UDP 7300」を選択したのは、導入メリットが大きい中規模向けとしては、1Uサイズと容量のバランスなどから、この製品が適切と判断したため。アプライアンス製品といえば小規模向けを想像しがちだが、構成が単純であればソフトウェア製品のArcserve UDPも導入が簡単に行えるので、そちらで十分対応可能とした。

石井 一志