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NEC、SAP HANAへの移行を総合的に支援する「HANAマイグレーションサービス」

 日本電気株式会社(NEC)は16日、独SAPのインメモリプラットフォーム「SAP HANA」への移行を総合的に支援する「HANAマイグレーションサービス」の提供を開始した。

 新サービスは、NECが現在進めている自社基幹システムのSAP HANA移行プロジェクトで培ったノウハウや、アビームコンサルティング株式会社のコンサルティングサービス、Panaya Japan株式会社のクラウドベースの移行影響分析とテスト効率化ソリューションなどを組み合わせて提供。現在のシステム課題の抽出から、投資対効果の算定、移行方式の策定、移行作業の実施まで、企業におけるSAP HANAへの移行を総合的に支援する。

 企業が保有する経営システムの運用コストやIT資産を俯瞰的に把握することを目的に、運用プロセス情報の収集やIT資産の情報整理を行い、デューデリジェンスを実施。予めシステム課題を浮き彫りにすることで、より効率的にSAP HANA移行による効果の算定が可能となる。

 システム課題に対し、SAP HANA移行による効果を明確化し、NEC自身のSAP HANA移行ノウハウに基づいて業務・IT両面での効果算定を行うことで、適切な投資判断を支援する。

 将来のSAP S/4HANA導入に向けた移行方式の策定としては、現在利用するアドオンプログラムの影響調査を実施し、SAP HANA移行前に改修が必要なプログラム量を正確に把握することで、高品質な移行を実施。将来のSAP S/4HANA導入に至るまでの最適な移行方式を、現在のIT環境を考慮した上で策定するとともに、NEC自身のSAP HANA移行ノウハウや影響調査の結果を踏まえ、確度の高い移行スケジュールを提示する。

 NEC自身もSAP HANA移行にあわせて採用する、SAP HANA認定アプライアンスサーバー、ストレージ、高可用性クラスタソフトウェア、仮想化基盤を組み合わせて提供することで、安全・安心な移行を実現。NECが検証済みの最新のSAP HANA移行手法を活用することで、従来方式と比べ3分の1程度のSAPシステム停止時間での移行を実現するとしている。

 価格は900万円(税別)から。NECでは今後3年間で60社への販売を目標とする。

三柳 英樹