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ジュニパー、エッジルータ「MXシリーズ」のパフォーマンスや管理性などを向上

 ジュニパーネットワークス株式会社(以下、ジュニパー)は10日、エッジルーター「MXシリーズ」において、パフォーマンスやポート密度、運用効率性などの強化を行うと発表した。これらの新機能により、サービスプロバイダとクラウド事業者が次世代ネットワークの経済性を強化するための、拡張性と自動化を提供するという。

 MXシリーズは、通信事業者や大規模企業などのエッジルーターとして利用される製品で、今回は大きく3つの点で強化される。

 まず、プログラマブルなJunos Trioシリコンを基盤とした新ラインカード「MPC7」「MPC8」「MPC9」を提供し、高密度のネットワーク接続性と優れた帯域幅、サブスクライバ、サービス拡張性を提供するという。このうち400Gigabit Ethernet(GbE)対応の「MPC9」は、1.6Tbpsのスループットによって単体の「MX2020」ルータのスループットを32Tbpsまで拡張でき、200万件を超える4K映像の同時配信を可能にするとのこと。また「MPC7」を利用すると、ルータ「MX240」「MX480」「MX960」のパフォーマンスと密度を倍増させるとした。

 2つ目は、オープンAPIを使用して、Junos OSに新たな自動化機能をもたらす「Juniper Extension Toolkit(JET)」の提供。「MXシリーズ」に限らず、Junos OSを実行するジュニパーの全プラットフォームで利用でき、プロビジョニングや自己修復機能など、高度にカスタマイズされたサードパーティアプリケーションを開発するために必要な、プログラマブル・インターフェイスを提供する。また、柔軟なベンダー統合を実現するOpenConfigをサポートするとのこと。

 3つ目は、ネットワークのパフォーマンスと故障管理を最適化するために、ネットワーキングプラットフォームで実行されるプッシュ型遠隔データ収集機能「Junos Telemetry Interface」。動作状態を外部コントローラに同期することにより、SDN/NFVへの移行を容易にする。

 なお、これらはいずれも、2016年上半期に提供開始される予定だ。

石井 一志