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東海大学、NECの神奈川データセンターでデスクトップ仮想化基盤を構築

 日本電気株式会社(NEC)は3日、学校法人東海大学のデスクトップ仮想化基盤を、ハウジング型(プライベートDaaS)で神奈川データセンター内に構築したと発表した。NECの神奈川データセンターに設置したサーバーに、東海大学の職員が利用する事務用端末のデスクトップ環境を集約し、端末から利用する仕組みとなっており、OSやアプリケーションなどはすべてサーバー上で動作する。

 従来、東海大学では、職員の利用する事務端末のデスクトップ環境を、敷地内に構築したサーバーで運用してきたが、事業継続性・システムの拡張性の向上が必要になっていた。また、日常のICT管理・運用の負荷を軽減したいニーズもあったとのこと。

 そこで、事務用端末のデスクトップ環境を仮想化してサーバー上に集約。職員は、別のフロアや研修センターなどの遠隔地からでも、自身のデスクトップ環境を利用して業務を継続可能になった。さらに、すべての端末はサーバーからの集中管理が可能なため、IT管理部門の負荷を軽減できる点もメリットという。

 サーバーが設置された神奈川データセンターは、災害の影響が少ない場所に位置し、建物の耐震など地震への対策を行っているほか、監視カメラ・生体認証による入退室管理などのセキュリティ対策も実施しており、安全な環境で利用可能。学術ネットワーク(SINET4)も引き込まれているので、同ネットワークとの接続にも対応する。

 また神奈川データセンターは、ハウジングサービスとクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」を提供するハイブリッドデータセンターであることから、両システムを同一データセンター内で密接に連携させた一体運用にも対応する。このため、従来のオンプレミス型でのサーバー運用と比べ、将来的なクラウドの利用も見据えたサーバーやストレージなどのシステム拡張が容易とした。

石井 一志