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荷主とトラックのマッチング確度を向上、トランコムがBIツール「MotionBoard」を採用

 ウイングアーク1st株式会社は30日、ロジスティックスの総合物流企業であるトランコム株式会社が、情報活用ダッシュボード「MotionBoard」を採用したと発表した。トラックの「空車情報」と荷主の「貨物情報」とのマッチング(成約)において、精度向上や業務効率化のためのBIツールに利用している。

 トランコムのコアビジネスとなる物流情報サービスグループでは、「貨物を求めるトラック」と「トラックを求める荷主」の情報を収集して紹介し、相互のニーズが一致した場合にマッチングすることをビジネスにしている。その同社が、景気変動で空車不足になったことを受け、徹底した業務分析を行った結果、貨物情報と空車情報のピークのタイミングにズレがあることがわかり、クライアントごとに、ピンポイントな高確度のアプローチが必要とされていたという。

 そこで、BIツールの導入と活用を検討。クライアントライセンスフリーであるため、現場から経営層まで全従業員が利用するにあたって、ライセンス費が他社の3分の1だったこと、ウイングアーク1stによる手厚い導入サポートと定着化への支援を評価したことから、MotionBoardの採用を決定し、3カ月という短期間でシステム構築を行った。

 これにより、実績データに基づく分析による未来予測で、確度の高いアプローチが可能になったとのことで、マッチングビジネスの成約率は、前年比20%の向上を実現したという。さらに、計画達成を日割りで数値化し、視覚化できるので、努力すべき目標が明確になったのもメリット。また、オーダー特性の分析によって、パート社員の勤務時間適正化とオペレーションの効率化が図れ、労働生産性の向上と、人材不足解消を実現したとしている。

石井 一志