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NTTら、個別・協働学習の密連携で「新たな学び」可能性探求へ

追手門学院大手前中学校で授業実践

 追手門学院大手前中・高等学校、日本電信電話株式会社(NTT)、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)、エヌ・ティ・ティラーニングシステムズ株式会社(NTTLS)、株式会社すららネットは、クラウド型学習システムを活用し、協働学習と個別学習を連携させた新たな学びの実現可能性を検証する共同トライアルを行うと発表した

 共同トライアルでは、追手門学院大手前中・高等学校の一部教室に電子黒板やタブレット、無線LAN環境といったICT環境を構築し、協働学習の仕組みとしてNTTLSが提供する授業支援アプリケーション「テックキャンバス」を、個別学習の仕組みとしてすららネットが提供する「すらら」を導入。

 生徒の「総合的な学力向上」の実現可能性として、両ツールを使用し、協働・個別学習の連携を通じた思考力・表現力・知識定着の向上を検証する。また、教員による「多面的な指導」の実現可能性として、両ツールの学習状況に応じた多様な観点に基づくきめ細かい指導の実現をめざす。

 テックキャンパスは、Webブラウザ上で教員が簡単にデジタル教材を作成し、児童生徒のタブレットに配布。その回答を収集・表示して一人一人の意見を共有・比較できるクラウドアプリ。児童生徒の考えを共有して新たな気づきを促進したり、動画などを組み込んだ教材を使って学習課題への興味関心を引き出したり、協働学習のメリットを生み出すものとなる。

 一方のすららは、10~15分程度の単元を積み上げる個別学習のためのツールで、一人一人の理解度に応じて問題の難易度を調整する「出題難易度コントロールシステム」や、何が分からないから問題が解けないのか理由を探る「弱点自動判別システム」、あるいはほかのユーザーと総学習時間やクリアユニット数で競い合うような「ゲーミフィケーション要素」などにより、飽きることなく、楽しみながら学習を進められるのが特長となる。

 両ツールを連携させた授業のイメージとしては、家庭ですららによる自習を行い、その学習状況に応じて教員が授業プランを設計。テックキャンパスのワークシートを作成し、グループ内の学び合いと学習成果の発表といった協働学習につなげていく。

協働トライアルの実施イメージ

 実証期間は4月16日~7月末。追手門学院大手前中・高等学校 中学3年生の1クラスを対象に、英語の授業で実践する。公開授業も予定するとのこと。

 その後は、検証結果を踏まつつ、同校にてNTTグループと連携してICT活用の本格展開を検討。NTTグループとすららネットも今後の教育分野におけるサービス拡充の検討に生かしていく。

川島 弘之