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東京立正高校が5月より「反転授業」、理解度に応じた“個別化学習”へ

 株式会社すららネットは28日、オンライン学習教材「すらら」を導入している東京立正中学校・高等学校が5月12日より反転授業を始めると発表した。

 同校の反転授業は、下記形態で高校1年生の1クラスの英語の授業において実施する。(1)家庭(または放課後の図書館)で、オンライン学習教材「すらら」を利用し、教科書の内容を学習。(2)授業の始めに、家庭学習時の疑問点を確認。追加説明を行う。(3)授業で、教科書の問題や応用問題への取り組みや、ペアワーク・発表といった学び合いを行う。

 反転授業を行う至った経緯について同校では「進路目的別にクラス編成をしているが、その中でも学力差が大きくあり、通常の一斉授業のスタイルではある一定層にレベルを固定せざるを得ないため、物足りない上位層の生徒がいる一方、授業を即理解できない生徒もいるのが現状。そのため、生徒の主体性を伸ばしながら、理解度に合わせた“個別化学習”の実現を目的とし、“反転授業”を開始することにした。これにより、モチベーションの向上や学習量の増加も期待できる。今後は、グループ討議・ペアワークなど“学び合い”の時間も今以上に取れると考えている」としている。

 初回反転授業は5月12日(月)を予定。家庭で「すらら」を用いて各自学習し、その後の授業では内容確認を行い、さらに問題を解いてペアで英文作成に取り組むという。

 反転授業とは、教室で一律講義していた学習を、オンライン学習教材などを用いて自宅などで予習し、教室においては応用、生徒同士での“学び合い”に発展させる、新たな学習方法。「教室で基礎、家庭で応用(宿題)」を「家庭で基礎(予習)、教室で応用・発展」と反転させるため、「反転授業」と呼ぶ。メリットは、自宅などで自分のペースで学習を進め、理解に至らなかった点は授業の際に聞き直しが可能になるほか、授業で行う演習問題も個人の苦手部分や実力を考慮したものを個別に出すことが可能となる。

川島 弘之