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日立システムズとOSIsoftジャパン、小規模・多拠点型施設向けの監視サービス提供で協業

 株式会社日立システムズとOSIsoftジャパン株式会社は26日、小規模・多拠点型施設向けの監視サービス分野で協業すると発表した。これに伴い日立システムズは、OSIsoftジャパンのデータ収集・管理ソフトウェア「PI System」を活用し、データセンター内にクラウド型遠隔統合監視基盤を構築した。日立システムズでは、これを自社のサポートサービスを支える基盤として利用し、同基盤を活用したサービスを順次提供するという。

 OSIsoftのPI Systemは、企業が所有する設備・機器の情報を収集・蓄積し、設備・機器の管理上の課題発見や、運用状況の可視化を実現するソフトウェア。これまでは発電所などの大規模産業施設を中心に導入されており、PI System上に統合された設備・機器の情報をもとに、監視・運用・保守などの設備・機器のトータルサポートで活用されてきた実績を持つ。

 今回は日立システムズが、独自のクラウド技術により、「PI System」を活用したマルチテナント型のクラウド型遠隔統合監視基盤を自社データセンター内に構築することで、小規模・多拠点型施設向けのサポートサービスを拡充するという。

 この取り組みによって、PI Systemがスモールスタート、高拡張性、ほかのITサービスとの連携など、クラウドサービスのメリットを享受できるようになり、店舗・オフィス・倉庫のような小規模・多拠点型施設、データセンターや植物工場といった設備・ITが複雑に融合した施設などでも、サポートサービスを迅速かつ効率的に導入可能になった。

 日立システムズは、クラウド型遠隔統合監視基盤を活用したサービスの拡販により、2016年度末までに、累計15億円の販売を目指すとしている。

 なお、この基盤は、日立グループのスマート情報のIT基盤群である「Intelligent Operations Suite」の1つとしても活用していくとのこと。

石井 一志