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NEC、AWS上のSAP HANAシステム向け高可用ソリューション

CLUSTERPROを活用

 日本電気株式会社(以下、NEC)は30日、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービス上で稼働するSAP HANA環境向けに、可用性を向上させるソリューションを提供すると発表した。同日より販売開始する。

 NECでは、AWS上でSAPソリューションを活用したクラウドシステム構成の実装検証を行うSAPジャパンのプロジェクト「SAP COIL PoC Project powered by AWS」に参画。SAP HANAと自社製高可用性クラスタリングソフト「CLUSTERPRO」を連携させた、可用性向上に関する検証を行ってきた。

 今回のソリューションは、その検証結果を踏まえて提供するもので、CLUSTERPROが、AWS上で稼働するSAP HANAに加え、バックアップ・監視を行う運用・保守アプリケーションなどシステム全体の障害を自動検知して、待機系サーバーへ自動的に切り替えられるようにする。これにより業務停止時間を短縮し、基幹業務システムに求められる高可用性および運用効率化を実現するとのこと。

 価格は、クラスタリングソフト「CLUSTERPRO X for VM」が2仮想マシンあたり71万円(税別)、SAP HANA環境へのCLUSTERPRO導入時の機能説明とデモ紹介を行うサービスが3万円(税別)、CLUSTERPRO試用環境におけるQA対応サービスが10万円(税別、5日間)、SAP HANA環境へのCLUSTERPRO導入・設定サービスが個別見積もり。

 NECは、このソリューションをグローバルに販売し、2017年度までに300システムの提供を目指している。今後は、オンプレミス環境や、自社のIaaSである「NEC Cloud IaaS」をはじめとする他のクラウドサービス上でも、同様のソリューション提供を予定しているとのこと。

 なお、2月9日に販売開始する新版「CLUSTERPRO X 3.3」では、このソリューションの導入を支援するホワイトペーパーおよびサンプルスクリプト集もあわせて提供される。

石井 一志