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NECがHAクラスタソフト「CLUSTERPRO Dシリーズ」発売、待機サーバーの常時起動が不要に

 日本電気株式会社(以下、NEC)は14日、HAクラスタリングソフトウェア「CLUSTERPROシリーズ」において、待機サーバーの常時起動が不要となる新シリーズ「CLUSTERPRO Dシリーズ」を発表した。同日より販売開始する。

 「CLUSTERPRO Dシリーズ」は、社内環境からクラウド環境上にあるオブジェクトストレージへ、クラスタリングするデータを直接格納するソフトウェア。

 従来、クラウド環境上へデータミラーリングを行う場合は、待機サーバーを常時起動しておく必要があったが、この製品では、クラスタリングするデータをクラウド環境上のオブジェクトストレージに直接格納し、障害発生時に、格納していたデータをオブジェクトストレージから待機サーバーに取得させる仕組みを採用した。

 これにより、クラウド環境上で待機サーバーを常時起動することなく、必要な時にのみ起動する運用が可能になるため、待機サーバーの運用コストを従来より25%低減したという。

 また、従来のミラーリング方式である「同期モード」や「非同期モード」に加え指定した一定間隔の復元ポイントにおいて、データを断続的にミラーリングする「スナップショットモード」を選択可能にした。拠点間の通信状況に応じた、3種類のミラーリング方式の自動切り替えにも対応する。

 さらに、オプション製品の「CLUSTERPRO D DR Option 1.0」を追加すると、1つのシステムから遠隔地やクラウド環境上にある、複数の待機サーバーへのミラーリングを行える。このため、拠点先で障害や災害が発生した場合でも、業務システムを停止することなく事業継続を実現できるとのこと。

 あわせて、オープンソースのプロビジョニングツール「Chef」に対応し、インストールから設定まで自動で行えるので、構築時の利便性が向上している。

 価格は、「CLUSTERPRO D Standard 1.0」が物理1CPUあたり70万円(税別)。仮想環境向けの「CLUSTERPRO D Standard 1.0 for VM」が仮想マシン1つあたり84万円(税別)。「CLUSTERPRO D DR Option 1.0」が10万円(税別)となる。

石井 一志