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PBC、タブレット対応を強化した「Dynamics NAV 2015」日本版
日本の商習慣に対応した各種機能を搭載
(2014/12/11 11:53)
株式会社パシフィックビジネスコンサルティング(以下、PBC)は11日、米Microsoftの中堅・中小企業(SMB)向けERPパッケージ「Microsoft Dynamics NAV」の新版「同 2015」日本版を、2015年2月から販売開始すると発表した。
「Dynamics NAV」は、Microsoftが提供しているSMB向けのERPパッケージ。もともとはデンマークNavisionが提供していた製品で、Microsoftによる買収を受け、Dynamicsブランドの製品となった。ただしMicrosoftでは、中堅から大企業に向けたERPソフト「Dynamics AX」を日本向けの主力ERP製品に位置付けており、自身ではDynamics NAVの日本対応は行っていない。そこで、買収以前から取り扱ってきたPBCが、日本マイクロソフトの支援のもと、日本語化と、日本の商習慣に対応した各種機能の追加などを実施し、販売を行っている。
Dynamics NAVの日本版では例えば、手形管理機能、一括請求書発行、ファームバンキング、各種帳票といった日本の商習慣に対応した各種機能を追加。セキュリティやワークフローも強化し、IFRSに対応する機能やユーザビリティ向上のための各種機能も搭載した。今回の「Dynamics NAV 2015」についても、ローカライズ作業をPBCが行い、国内で販売する。
Dynamics NAV 2015の新機能としては、プラットフォームとアプリケーションの両面において拡張が行われた。まずプラットフォームでは、新たにiPad版、Android版、Windows 8.x版のアプリを新たに提供する。これらを利用すると、帳票のPDF変換やメールアプリとの連携により、PDFを添付ファイルとして送信でき、Microsoft Officeとの連携により、WordやExcelへのエクスポートもタブレットで操作できるようになった。タブレットからDynamics NAVの基本機能の大部分にアクセス可能なため、PBCでは、ユーザー企業でのERP活用の幅が広がるとしている。
一方でアプリケーションの機能面においては、ドキュメント管理ソリューションとしてWebアプリから入手できるWordのドキュメントテンプレートを取り込み、それを帳票として利用できるようにした。またアップグレードサポートにおいても、Rapid Start Upgrade-CodeやRapid Start Upgrade-Dataといった機能が追加され、コードマージ・データ移行が容易になっている。さらに、SEPA(Single Euro Payment Area:単一ユーロ決済圏)などの要望に応え、キャッシュマネジメントの機能が改善された。
このほか、各業種や業態で必要とされる特有の機能も用意されており、オプションとして追加することができる。
価格は、Microsoft Dynamics NAV 2015 日本語モジュールが50万円、Microsoft Dynamics NAV 2015日本対応機能(Essentials)が50万円、Microsoft Dynamics NAV 2015日本対応機能(Standard)が150万円。このほか、Microsoft Dynamics NAVのライセンスを購入する必要がある。
PBCでは、日本の本社内、および日本の本社と国内外の子会社や関連会社とのシステム統合、あるいはIFRSの採用を検討している日本企業に対してDynamics NAV 2015日本版を訴求していく考え。