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「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」プレス向けに公開

ハイブリッドクラウドやVDIの検証環境をワンストップで提供

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター センター長の緒方正暢氏

 レノボ・ジャパン株式会社とレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社 は、11月17日から本格稼働した「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」のプレス向け施設見学会を11月25日に開催した。

 「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」は、ソフトウェアベンダーやシステムインテグレーター、クラウド・サービスプロバイダーなど、同社のビジネスパートナーとの協業により、エンタープライズ企業向けに各種検証環境やデモンストレーション環境、トレーニングルームなどを提供する施設。レノボ・ジャパンの本社移転に合わせて秋葉原UDX内に新設し、11月17日から本格稼働を開始した。

 同センター開設の目的について、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター センター長の緒方正暢氏は、「レノボグループは、PCからタブレット、ワークステーション、サーバー、ストレージ、ネットワークまで幅広いハードウェア製品を扱っており、パートナー企業の各種ソフトウェアやクラウドサービス、データセンターサービス、SIサービスなどをオープンに組み合わせ、エンドユーザーに最適なソリューションを提案している。今回の『レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター』では、実際にこれら製品・サービスの組み合わせ検証やコンサルティング、最新技術のデモ、トレーニングなどが行える環境を提供することで、顧客のエンタープライズ向けソリューション導入を支援していく」と述べている。

「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」のサーバールーム
「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」のパートナー・テスト・ルーム

 具体的には、レノボのサーバー、ストレージ、ネットワーク、クライアント・デバイス製品をワンストップで提供する最新の検証環境を準備。専任のエンジニアが50人体制でシステム技術検証やコンサルテーションをサポートする。サーバールームには、42Uのラック6台を設置し、バックエンドのインフラとなるサーバー、ストレージ、ネットワーク機器を集約している。

 システム技術検証では、レノボのハードウェア製品の相互稼働検証、およびパートナーのソリューション/サービスのパフォーマンス検証を支援する。また、レノボのハードウェア製品上でのパートナーのソリューション/サービスのパフォーマンス検証支援も行う。コンサルテーションでは、サーバー、ストレージ、ネットワーク、クライアント・デバイス製品の専門エンジニア、ソリューション担当エンジニアによるテクニカル・コンサルテーションを行う。

 「さらに、『パートナー・テスト・ルーム』を用意しており、レノボの機器や顧客が持ち込んだ機器をラックに設置して、パートナー、あるいは顧客自身でシステム検証を行うこともできる」(緒方氏)という。

「CAD on VDI」のデモンストレーション

 常設のデモ環境としては、「クラウド」、「ビッグデータ」、「VDI」、「モバイル」の4つのソリューションにフォーカス。同社のエバンジェリストやソリューション担当セールス、エンジニアが技術的特徴や価値を解説する。

 「特に、クラウドでは、『IBM SoftLayer』、『Microsoft Azure』、『vCloud Air』の各パブリッククラウドサービスと接続し、ハイブリッド・クラウドを容易に構築できる環境を用意する。これにより、顧客サイトにあるシステム基盤と、外部クラウドプロバイダーが提供するサービスを、場所を意識せずに組み合わせて使用できる様子を確認できる。また、VDIでは、ワークステーションから高い注目を集めている『CAD on VDI』のデモ環境を用意している。『CAD on VDI』は、3D CADやCG用のワークステーションを仮想化してサーバー上で稼働させ、ネットワーク経由で利用するソリューション。デモ環境では、PCやシンクライアントなどのデスクトップ端末だけでなく、タブレットやスマホなどモバイル端末での動作検証も行うことができる」(緒方氏)と、常設するデモ環境の注目ソリューションを紹介した。

「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」の常設展示コーナー
「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」の常設展示コーナー

 さらに、「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」の特徴的な機能となるのが「クラウド・ショーケース」だ。これは、System xのテクノロジーを採用している国内クラウドパートナーの各種クラウドサービスを、インターネットを通じて実際に体験できるというもの。ハイブリッドクラウドをはじめとするオフプレミス・オンプレミスの融合ソリューションの開発や検証環境などにも利用できる。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ ビジネス開発 部長の瀧谷貴行氏

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ ビジネス開発 部長の瀧谷貴行氏は、「『クラウド・ショーケース』では、国内クラウドパートナー10社のサービスのブローシャやカタログを設置するとともに、サービスポータルを実際に操作して体験することができる。また、各クラウドサービスによるVDI、PaaS、SaaSとレノボのPC、タブレットを組み合わせたクラウド活用も検証できる。さらに、センター内の機器と各クラウドサービスを組み合わせたハイブリッドクラウドソリューションの共同検証も可能となっている」と、「クラウド・ショーケース」の活用例について説明した。

 このほか、「レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ・センター」には、セミナールームやトレーニングルームも用意。最新の技術動向、市場動向について紹介するソリューションセミナーなどを開催していく予定。

唐沢 正和