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担当者のいない中小企業にも包括的なセキュリティを提供、英ソフォスCEO

 ソフォス株式会社は11日、英国本社CEOのクリス・ヘイゲルマン氏の来日に合わせ、ソフォスのグローバル戦略に関する説明会を開催した。

英Sophos CEOのクリス・ヘイゲルマン氏

 ヘイゲルマン氏は、ソフォスの強みは「ミッドマーケットと急成長している企業に注力している」点にあると説明。セキュリティベンダーの多くはコンシューマー向けか、あるいは大企業をターゲットにしているが、ソフォスのターゲットは従業員5000人以下の成長企業であり、全世界では2000万社以上の大きな市場だとした。

 もう1つの強みは、エンドポイントセキュリティと、ネットワークセキュリティを統合する製品戦略にあり、エンドポイントとネットワークセキュリティの両方でリーダー的地位にあると認定されているベンダーはソフォスだけだとアピール。また、全製品を管理できるコンソールを単体のクラウドベースで提供しており、非常にシンプルかつ簡単に管理ができる点も重要だとした。

 また、他の企業ではほとんどが直販やリテール販売を行っているが、ソフォスでは100%チャネルベースの販売を行っており、パートナーを通じた販売こそが成功するための方法だと信じているとした。

ソフォスの強み

 ヘイゲルマン氏は、セキュリティ市場は現在も年率7%の成長市場だが、一方で企業にとってはITセキュリティスタッフの不足が問題になっていると説明。特に、ソフォスがターゲットにしている従業員5000人以下の企業では、ITセキュリティ専門の担当者は平均して0~3人程度であり、こうした企業でも導入できる製品として、ソフォスでは包括的かつシンプル、簡単に管理ができる製品を提供しているとアピールした。

 また、ソフォスでは「ネットワーク」「サーバー」「エンドユーザー&デバイス」の全方位型セキュリティを提供するとともに、今後はソフォスが「プロジェクト・ガリレオ」と呼ぶセキュリティ製品の連携により、次世代型の脅威からも企業を守っていくとした。

ITセキュリティスタッフの不足
全方位型セキュリティを提供

 具体的な例としては、クライアント側のエンドポイントセキュリティ製品と、次世代型ファイアウォールなどのネットワークセキュリティ製品が相互に通信する「ハートビート」の仕組みを実装。クライアント側のハートビートがオフになっているにも関わらず、該当端末へのトラフィックが流れているという状況を検知した場合には、マルウェアなどで端末のセキュリティ機能が無効化されていると判断し、トラフィックを遮断する。

 このようなセキュリティ製品同士が連携することで、さらに保護を強化する仕組みを、2014年末から2015年夏にかけて提供していくという。

 ヘイゲルマン氏は、ソフォスではエンドポイントからネットワークまで包括的な製品を提供するとともに、それぞれの製品を連携させた保護を実現、クラウドベースで一括管理でき、潤沢な予算がない企業にもエンタープライズクラスのセキュリティ保護を提供していくと語った。

ソフォスの企業向けセキュリティ製品
セキュリティ製品同士が連携する仕組みを実装していく

三柳 英樹