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日本HPのx86サーバー「ProLiant Gen9」、エントリー版などラインアップ拡充
統合管理ソフト「HP OneView」の無償版なども
(2014/12/25 12:05)
日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は25日、x86サーバー「HP ProLiant サーバー Generation 9」(以下、ProLiant Gen9)のポートフォリオを拡充すると発表した。コスト重視のワークロード向けエントリー製品「HP ProLiant 10シリーズ」のラック型サーバー2機種を含め、計6機種を新たに提供する。またあわせて、同社のサーバーと、HP StoreServe 3PARストレージを含むプラットフォームを単一のコンソールから管理できる統合管理ソフト「HP OneView」についても、最新版を提供するとのこと。
今回、新たにHP ProLiant製品群に追加されるProLiant 10シリーズの「HP ProLiant DL60 Gen9」「同 DL80 Gen9」は、クラウド、ソーシャルサービスにおけるITインフラのワークロード分野に対し、初期投資を抑えたサーバーの導入を可能にするエントリークラスの製品。上位の「HP ProLiant 300シリーズ」同様、冗長性や“自働サーバー”機能による管理性など、システムインフラとして必要な機能と拡張性を兼ね備えつつ、価格を最小構成で49%低減したという。
いずれも、CPUはXeon E5-2600 v3シリーズを2基搭載可能な2ソケットサーバーで、ProLiant DL60 Gen9が1Uラック型、同DL80 Gen9が2Uラック型となる。メモリは、8個のメモリスロットに最大256GBのDD4メモリを搭載でき、標準搭載のネットワークアダプタを柔軟に構成またはアップグレード可能な「FlexibleLOM」に対応。ストレージは12Gbps SASを利用可能で、処理性能の向上を実現している。
価格はProLiant DL60 Gen9が21万7000円(税別)から、同 DL80 Gen9が28万2000円(税別)から。
これらに加えて今回は、1ソケットのラック型サーバー「HP ProLiant DL120 Gen9」と、タワー型「HP ProLiant ML150 Gen9」、さらに超低消費電力のスーパーコンピュータ「HP Apollo 8000 System」向けの「HP ProLiant XL740f Gen9」および「HP ProLiant XL750f Gen9」が発表された。
ProLiant DL120 Gen9は、日本HPとして初めてXeon E5シリーズをCPUに採用した1ソケットサーバー。NonSQLのデータベースサーバーや中位の仮想化環境ワークロード向けに最適化されているという。こちらも、メモリは最大256GBのDDR4メモリを搭載でき、FlexibleLOMや12Gbps SASにも対応する。価格は、25万7000円(税別)から。
HP ProLiant ML150 Gen9は、コストパフォーマンスに優れた2ソケットタワー型サーバーで、高負荷ワークロードに最適化され、拠点向けのビジネスサーバーとして利用できるとのこと。また駆動音は25dBAと、オフィス環境に適した静音設計を実現した。CPUはXeon E5-2600 v3シリーズを2基、メモリは16のメモリスロットに最大256GBのDDR4を搭載できる。またタワー型ならではの拡張性を備えており、ディスクは16台の2.5型、あるいは8台の3.5型を内蔵可能とした。価格は26万円(税別)から。
HP Apollo 8000 System用のProLiant XL740f Gen9と同XL750f Gen9も、Xeon E5-2600 v3シリーズを2基と、最大256GBのDDR4メモリを搭載可能。前者はXeon Phi 7120Dコプロセッサを2基、NVIDIA Tesla K40 XL GPUを2基搭載する点が主な違いとなる。
一方、HP OneViewの新バージョン「同 1.20」では、監視、資産管理などの一部の機能のみに限定したエディション「HP OneView Standard」の無償提供を開始。基本的なサーバー管理に特化して利用したい、といったニーズを持つユーザーもHP OneViewが利用可能になる。
また、最新世代のProLiant Gen9をサポートするほか、旧世代であるProLiant Gen6やGen7の監視も可能になったため、既存ユーザーも運用管理ツールをHP OneViewに一本化し、さらなる運用の効率化が図れるとのこと。