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在庫ルールを診断、3カ月で適正化――ジェムコと日立Sol東が提供

「在庫削減!ズバリ診断サービス」

 株式会社ジェムコ日本経営(以下、ジェムコ)と株式会社日立ソリューションズ東日本(以下、日立Sol東)は21日、在庫管理分野で協業を開始した。本協業により、ジェムコは日立Sol東の在庫診断専用ツールを用いた「在庫削減!ズバリ診断サービス」を開始する。

 同サービスでは、在庫適正化/削減に豊富な実績を持つジェムコの方法論を活用して、在庫のパターン分類、およびパターン別の在庫基準を設定。在庫基準を見直し、かつ新たに設定した基準による在庫削減などの改善効果を3カ月で明確化する。

 両社によれば、在庫削減は全社を挙げた業務改革や大規模システム構築とともに取り組まれる場合が多く、長期のプロジェクトとなりがちだ。しかし、在庫削減は、適正な在庫基準を合理的に決めさえすれば即座に可能となるケースが大半という。「3カ月」という数字には、「在庫削減をすぐに解決できる現場の課題と考えて、とにかくまず適正な在庫基準を定めましょう」という狙いが込められる。

 サービス内容は、専用ツールを使って在庫状況を可視化して、素早く在庫水準を把握。異常在庫を早期に検出し、製品ライフサイクルマネジメントの観点による「あるべき在庫水準」を描き出す。これらを基にジェムコの方法論で診断し、即効的で効果の得られる在庫適正化の方針を提示。あるべき在庫と過剰・過小供給のギャップをシミュレーションして、在庫適正効果を定量的に評価するという。

 1万超の膨大な品目数でも対応可能で、適正在庫量にするための今後の発注方式や発注量の基準値などがすぐに分かるのが特徴だ。サービス終了後、ユーザー自身で在庫評価分析する「SynCAS PSI Visualizer」を導入して、在庫管理を高度に運用することも可能という。

 基本料金は3カ月の作業で480万円(税別)。診断後の業務プロセス改革のトータルサービス(システム導入、プロセス改革コンサル)も提供する。6カ月の作業で1420万円(税別)から。今後1年で10件・5000万円、3年で40件・2億円の売上をめざす。

川島 弘之