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アルゼンチンのティグレ市、NECの顔認証技術で街中監視

 日本電気株式会社(NEC)は18日、子会社のNECアルゼンチンを通じて、アルゼンチン共和国ブエノスアイレス州ティグレ市の街中監視システムに顔認証技術を提供したと発表した。

 ティグレ市は同システムの顔認証技術を利用して、カメラ映像からリアルタイムに切り出した膨大な量の顔画像を分析し、個人の写真データベースと照合。鉄道や船のターミナル駅などに設置したネットワークカメラの映像と、膨大な写真データベースをリアルタイムに比較・参照できるようにすることで、検察・司法機関・公共福祉団体などが行方不明者の捜索などに利用できるようにする。

 また、ひったりくりなどの犯罪につながりやすいバイクの2人乗り検知、危険なノーヘルメットでの運転検知、不審車両を見つける行動検知、その車両を特定するためのナンバープレート画像認証、過去の犯罪発生地域を表示する犯罪発生マップなども開発・提供。これらを街中監視システムに統合して、市内の安全対策を実現するという。

 今後は、2014年6月に発売した事件・事故の発生や予兆を検知する「MAG1C(Multi AGencies, 1 Concert)」によるシステム拡張も予定する。

 NECアルゼンチンとティグレ市は、2013年にNECの「Safer Cities」の技術に関して広く評価・実証を行う覚書を締結している。今回のシステムは覚書に基づくもの。運用は2012年にNECが買収したGlobal Viewが担当しているが、今回、Global Viewの運用ノウハウとNECの先進技術を融合し、一層の強化を図ったとのこと。

ティグレ市の街中監視システム オペレーションセンター

川島 弘之