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ソフォスがUTM新シリーズ、「FW・AVを併用できる唯一の製品」と性能訴求
(2014/6/19 13:34)
ソフォス株式会社は19日、UTMアプライアンスの新製品「Sophos SGシリーズ」を発売した。
ファイアウォール(FW)、アンチウイルス(AV)、侵入防御(IPS)、メール暗号化、情報漏えい対策(DLP)、Webコントロール、Webアプリファイアウォール(WAF)といったセキュリティ機能を、1Uラックマウント型サーバーに統合した製品。
現行の「Sophos UTMシリーズ」の後継製品で、最新CPUを搭載し、ストレージにSSDを採用することで、高いスループット性能を実現した。FWスループットは現行製品のおよそ4倍。加えて「UTMの課題はFWとAVを同時に動かすと途端にパフォーマンスが落ちること。一般的に実用的ではなく、他社ではそもそもAV機能は併用不可としているところもある。一方で、Sophos SGシリーズでは業界で唯一FWとAVの実用的な併用を実現した製品」(代表取締役社長の纐纈昌嗣氏)としている。
また、他社がASICをベースとする中、インテルCPU、セキュアLinuxといった汎用技術を採用し、柔軟性を高めているのも特徴。これにより、アプライアンス上の各種セキュリティ機能を仮想環境やクラウド環境上でそのまま動かすことができる。「これも同社のみのユニークな特徴」(纐纈氏)という。
シリーズ第1弾として、中堅企業向けの6製品から投入する。ラインアップと価格は以下の通り。
モデル | スペック | 価格(税別) |
---|---|---|
Sophos SG 210 | 2コア/250GB HDD/1GbE Fiber×6 | 32万9000円から |
Sophos SG 230 | 2コア/120GB SSD/1GbE Fiber×6 | 46万5600円から |
Sophos SG 310 | 2コア/180GB SSD/1GbE Fiber×8、SFP×2 | 67万3700円から |
Sophos SG 330 | 4コア/180GB SSD/1GbE Fiber×8、SFP×2 | 90万4100円から |
Sophos SG 430 | 4コア/240GB SSD/1GbE Fiber×8 | 135万6100円から |
Sophos SG 450 | 4コア/2×240GB SSD RAID1/1GbE Fiber×8 | 192万2900円から |
纐纈社長は「価格面でも他社製品より安い」とし、UTM市場での後発プレイヤーとして他社よりも低価格・高性能な点をアピールしている。
アプライアンスの設計としては、ネットワークポートを新たにモジュール式とした。標準実装される1GbE Fiberポートに加え、10GbE Fiberモジュールおよび1GbE Copperモジュールが選択できる。拡張スロットはSG 200シリーズと300シリーズが1つ、400シリーズが3つ。このほか、電源を2重化している点が特徴となる。
まずは中堅企業向け製品からの投入だが、2014年下半期に小企業・大企業向けのモデルも追加する予定。ただし、メインターゲットは中堅企業とのことで、「中堅企業の多くはセキュリティ担当者が不在で、いたとしても1名ほど。従来のポイントソリューションを複数導入した環境ではとても運用しきれないというシステム管理者の負担と脅威を軽減するのが、当社UTMのコンセプト」(纐纈氏)とした。
今後は、新パートナープログラムによる販売店開拓に注力する。現時、ダイワボウ情報システムがディストリビュータを努めているが、ディストリビュータとしてはもう1社を加えた2社。そこから中堅企業・地方自治体を得意とする販売店網を広げ、2014年度に20社の体制を目指す。また、ソリューション展開が可能なSIパートナーも12社に増やしたい考え。
なお、同社ではUTMの普及のため、Sophos SGシリーズに搭載されたソフトウェアを個人利用に限り、無償でダウンロード・利用可能にしている。「Sophos UTM Home Edition」というもので、製品版と機能差はないという。現在確認できるもので約1万7000本が世界で稼働中と纐纈氏。「こうした施策でSophosのUTMの認知度を上げていきたい」とした。