ニュース

NTT Com、NFV技術を利用してネットワークサービスを拡張

FWやアプリケーション高速化、VPNなどの機能を仮想化して提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は29日、VPNサービス「Arcstar Universal One」のオプションとして、NFV(Network Function Virtualization)技術を利用したクラウドサービスを提供すると発表した。1月に株式取得を完了した米Virtela Technology Services(Virtela)の技術を採用しており、迅速に利用開始できる点が特長という。販売は、7月より海外で開始し、国内では8月より行う予定。

 今回開始するのは、1)アプリケーション高速化、2)ファイアウォール、3)IPsec VPNゲートウェイ、4)SSL-VPNの各機能をクラウド型で提供するオプションサービス。Arcstar Universal Oneのインターネットゲートウェイ上に、仮想アプライアンス型で各機能を実現するため、ユーザーは自らハードウェアを調達したりシステムを構築したりする必要なしに、迅速にサービスを導入できるという。

 また、利用した分だけの従量課金で使えるのみならず、ポータル画面を通じて迅速にネットワークや各種機器の設定変更が可能なことから、運用の手間や費用も削減できるとした。例えば、アプリケーション高速化を10拠点で利用した場合、ランニングコストが50%以上削減できるほか、納期は数カ月から数分に短縮されるとのこと。

拠点側で導入していたセキュリティ機器などが不要になり、さまざまなメリットが生まれるという
機能の実装例と効果

 NTT Com 経営企画部 グローバルネットワーク事業 統合タスクフォース長の大井貴氏は、「従来のこうしたサービスには、1年や3年といった契約期間があり、納期も(機器の手配や設備工事などで)2カ月はかかるだろう。しかし今回のサービスでは、オンラインポータルから注文でき、利用日数に応じての従量課金で利用できるという、画期的なサービスだ。導入が迅速になるだけでなく、利用する規模や人数が増えた場合にも、機器を再購入することなく規模を拡大していける」と、その特徴をアピールした。

NTT Com 経営企画部 グローバルネットワーク事業 統合タスクフォース長の大井貴

石井 一志