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インサイトテクノロジー、Actianのビッグデータ分析基盤を国内販売

 株式会社インサイトテクノロジーは8日、米Actianと、同社のビッグデータ分析基盤「Actian Analytics Platform」の国内総販売代理店契約を締結したと発表した。同日より販売およびサポートを開始する。

 「Actian Analytics Platform」は、すでにインストールされているデータベース製品やデータウェアハウス(DWH)、Hadoopなどと連携し、大量のデータを統合して的確な分析を行える環境を提供するビッグデータ分析基盤。「Actian DataFlow」「Actian Matrix」「Actian Vector」の3つのコンポーネントから構成される。

 このうちActian DataFlowは、企業内に存在するデータを統合するための、ETL機能を提供するもの。また、Hadoop上でのデータ加工、分析機能の開発、実行をエンドトゥエンドで可視化できるという。また、Actian DataFlowのエンジンにはオートスケーリング、パラレル実行機能が実装されており、ネイティブにHadoop上のデータを処理することも可能なため、MapReduceを利用した場合と比べ、10倍以上のスピードでデータ加工や分析を行えるとのこと。

 Actian Matrixは、カラムナー、データ圧縮、コンパイルクエリといった、データ分析に最適なテクノロジーが実装された専用データベース。ひとつのリーダーノードと複数のコンピュートノードが連動するパラレル処理アーキテクチャを採用するほか、コンピュートノードのスケールアウト型に対応し、標準的なx86サーバーを追加することで、PB(ペタバイト)クラスのデータ分析にも対応する。

 さらに、オンデマンドデータインテグレーション機能を利用すれば、企業内にあるデータをすべて分析対象とすることが可能。データセットがActian Matrix内に格納されていなかったとしても、オンデマンドでほかのデータベースやHadoopに接続し、データ分析を行えるとした。

 最後のActian Vectorは、BI(ビジネスインテリジェンス)やレポーティング、分析を行うために設計された高速データベースエンジン。ベクトル演算、カラム指向、データ圧縮、オンチップコンピューティングといった技術により、最新CPUの性能を十分に引き出せるという。

 具体的には、数億件のデータに対するドリルダウンも数秒で行える性能を持つとのことで、より少ないハードウェアコストで、既存のデータから新しい気付きを得られるとした。また、標準的なSQLが実行可能で、フロントエンドアプリケーションの種類に左右されず簡単に接続できる。

石井 一志