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NTT Com、法人向けモバイルデータ通信サービスをグローバル展開

狙いはM2M市場

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は1日、法人向けモバイルデータ通信サービス「Arcstar Universal Oneモバイル」のグローバル対応をすすめ、新たに世界約200カ国/地域で利用可能になったと発表した。主にM2M(Machine to Machine)通信用途にサービスを拡充し、同日より日本国内でも受付を開始する。

 近年、モバイル回線を利用したM2M事例が増えている。日本国内にとどまらず、輸出した産業機器や建設機器などの稼働状況把握や、国をまたがる物流の管理などグローバル事業におけるニーズが高まる中、「各国における回線契約の煩雑さの解消」「各国で利用する回線管理の効率化」「グローバルで一貫したセキュリティの確保」などが求められているという。

 そこでNTT Comは今回、各国にまたがるモバイル回線の調達から運用保守までをワンストップで提供するとともに、Webポータルを通じて顧客自身で利用中の回線を一元管理できる仕組みを用意した。

 Arcstar Universal Oneモバイルは、モバイル端末から企業のクローズドネットワーク「Arcstar Universal One」にリモートアクセスするのに便利なモバイルデータ通信サービス。今回のグローバル対応では、世界中で利用可能なSIMを用意し、SIMを交換することなく世界約200カ国/地域で、M2Mを想定した小容量データ通信を利用できるという。サポートも日本語・英語に対応したオペレーターが24時間365日、グローバルにワンストップで対応する。

 セキュリティについては、NTT ComのVPNサービス「Arcstar Universal One」とモバイルキャリア網をダイレクトにつないでいるため、エンドツーエンドでセキュアな通信を実現。「NTT Com ビジネスポータル」のモバイル回線管理機能も提供し、顧客自身で同サービスの利用開始・休止、回線ごとのデータ利用量などが確認できる。M2Mデバイスのリモート起動など、さまざまな用途に応用が可能なSMS機能も提供する。

 NTT Comは、XiND、アドバネット、インヴェンティット、NTTPCコミュニケーションズ、サン電子、トーメンエレクトロニクス、日本システムウエア、NEC、日立ハイテクノロジーズ、安川情報システムといったパートナーとともにM2M市場を開拓していく。

 今後も、サービス管理を容易にする「NTT Comビジネスポータル」の拡充や、パートナーの拡大、海外での販売開始など、モバイルデータ通信サービスの機能強化に順次取り組むとしている。

川島 弘之