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ブランドダイアログ、位置情報を活用したモバイルワーク支援CRM/SFA「GEOCRM.COM」今春発売

スマートフォンアプリの画面イメージ

 ブランドダイアログ株式会社は2月26日、位置・地理情報を活用したCRM/SFA「GEOCRM.COM」を2014年春の発売を目指して開発中だと発表した。価格は未定。

 ブランドダイアログではグループウェア・営業支援SFA・顧客管理CRM機能を備えたアプリケーション「Knowledge Suite」を開発・販売しているが、「GEOCRM.COM」はスマートデバイスのアプリとクラウドサービスによって、現在地近辺の顧客情報や営業情報をプッシュ表示する機能により、外出先で効率的な営業活動を実現するもの。

 インターネット上の地図に顧客の企業情報などをタグ付け、地図にGPSで取得した行動(位置情報)を自動記録し、それらの情報をクラウド上に保存することで、外出先でも利用可能とするソリューションとなる。

 スマートデバイス用のアプリでは、地図上に示された印から、顧客や写真情報、テキスト情報を視覚的に確認できるほか、訪問先に過去どのような活動を行ったかの履歴なども確認できる。たとえば営業報告は、登録済みの企業を選択するか、または現在地を選択して表示される付近の登録済み顧客を選択することで、営業報告を選択してコメントや写真を添付して送信することで、地図情報と関連付けたタグ付けが行われてクラウドに保存される。アプリで行う報告などのメニューは用途に合わせて自由にカスタマイズできる。

 位置情報はGPSだけでなく、RTLS(Real Time Location System、Wi-Fiを使って精度の高い位置情報を取得するシステム)およびIPS(Indoor Positioning System)技術を活用。RTLSにより高さ測定を行い、IPSにより屋内位置情報を取得することで、高層ビルなどに入居する顧客企業の位置も平面地図上の点的な情報ではなく、高さを加えた三次元的なタグ付けを可能とするという。

 ブランドダイアログでは、GEOCRM.COMで用いている「経度緯度位置補正システム」「モバイル通信状況に応じたデータ一時保存方法とGPSデータ通信切り替え方法」「画像認識技術に適応した個人情報と個人特定画像を取得するクロール技術」の3つの技術について、ビジネスモデル特許を出願。

 「緯度経度位置補正システム」は、地図上で例えば「〇〇町1-1-1」のビルを表示させた時に、実際の位置とはずれた場所にバルーンが表示された場合に、バルーンを正しい位置にドラッグすることで、正しい位置と住所を登録できる仕組みだ。

 「モバイル通信状況に応じたデータ一時保存方法とGPSデータ通信切り替え方法」は、たとえば電波状況が良くない場所で営業報告を登録した場合に、登録情報をスマートデバイスに一時自動保存し、電波の良好な場所に出た時に自動的に送信する仕組み。これにより、電波状況を気にすることなく、いつでもどこでもスマートデバイスから報告などが行える。

 「画像認識技術に適応した個人情報と個人特定画像を取得するクロール技術」は、登録した顧客情報の個人名などでGoogle検索やFacebook検索などを自動的にクロールし、一致しそうな写真の候補を一覧表示。一覧表示された画像から該当する画像を選択することで、顧客情報DBに顔写真を追加する仕組み。モバイルデバイスだけでなく、宿泊施設などで、宿泊施設に入ってくる人の画像から客の名前やこれまでの利用歴などが、客がフロントに到達する前に把握できるといった用途も考えられるという。

PCとスマートフォンの利用イメージ

 ブランドダイアログは自社製品のKnowledge Suiteを持っているが、他社のグループウェアなどとのシングルサインオンによるAPI連携などにも今後対応する予定。SIerにもAPIを開放、各種情報連携ができるようにするほか、他社のSFAサービスとも連携可能とする予定だという。

 フランドダイアログでは、株式会社富士通マーケティング、情報ダッシュボード製品「MotionBoard」を持つウイングアーク株式会社、ニフティクラウドを提供しているニフティ株式会社と連携し、「GEOCRM.COM」の販売活動を行うことを明らかにしている。

工藤 ひろえ